この記事の連載
美しく華やかで、おいしいものが彩り豊かに閉じこめられたパフェ。その人気は止まるところを知らず、美しさも味わいも日々磨きがかけられ、進化しています。
グラスの中で醸し出されるハーモニーは、まさに“parfait”（フランス語で「完璧」の意味）！
このシリーズでは、今注目の心躍る魅力的なパフェをご紹介します。
毎月クリエイトされるパフェは食べ逃せない！
2024年2月、代官山に旗艦店をオープンした「PAYSAGE（ペイサージュ）」。その2階にあるシェフズテーブルでは、シェフ・パティシエの江藤英樹さんによる「デザートコース～Le Jardin Secret（ル・ジャルダン・セクレ）『秘密の園』～」を堪能できます。
→「デザートコース～Le Jardin Secret（ル・ジャルダン・セクレ）『秘密の園』～」についての記事はこちら。
それとともに話題を集めているのが、日曜日限定で4月から提供されている「クープエレアーヴ（パルフェ）」です。「エレアーヴ」は「elegant（エレガント）」、「reve（レーヴ)」（フランス語で、「夢」の意味）、「creation（クレアシオン）」（フランス語で、「創造」の意味）を合わせた造語。「見た目も美しく、旬の素材を惜しみなく使って創造された夢のようなパフェ」という意味がこめられています。
パフェの内容はひと月ごとに変わり、旬のおいしさと驚き、楽しさのきらめきをパフェグラスに詰めて提供。さまざまなガストロノミックなレストランでシェフ・パティシエを務めてきた経験を活かし、「レストラン・デザートをそのままパフェにしたような、フレッシュ感ややわらかさ、香りなどを楽しんでいただけるかと思います」と、江藤さんは語ります。
◆クープエレアーヴ“あまりん”
記念すべき初回となる4月に登場したのは、埼玉県秩父市「和銅農園」のいちご「あまりん」を主役にした豪華なパフェです。あまりんは、ハッとするほど濃厚な果実味と香り、力強い甘みを持ち、艶のある鮮やかな赤色とジューシーさも魅力の高級いちご。
これを贅沢にも約10粒使い、「そのままでも無茶苦茶おいしいあまりんを、よりおいしくしてくれる素材を集めて、あまりんの魅力を思い切り満喫できるパフェに仕上げました」と、江藤シェフ。
トップには、フレッシュなあまりんをさまざまな表情であしらい、グラスフェッドミルクのアイス、イチゴがほんのり香るカカオパルプとミルクのアイスクリームを。その下では真っ赤なあまりんがグラスの縁を美しく彩り、マスカルポーネのクレーム・シャンティイと、カスタードと生クリームを合わせたクリーム、イチゴのコンポート、オリジナルフレーバーティー「ガーデン」のクランブル、カカオ風味のクレーム・シャンティイと、コク深く華やかなハーモニーを生み出します。
そして、薄いチョコレートを割ってスプーンを進めると、すっきりとしたノンアルコールの白ワインのジュレと、イチゴのコンポートが。最後のひと口までイチゴの果実味を楽しめます。
2024.04.23(火)
文＝瀬戸理恵子
撮影＝鈴木七絵
