春になると気になるのが、花粉の飛散状況。目のかゆみ、鼻のムズムズ、のどの違和感など、つらい症状に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。薬で抑えることはできても、「できれば体にやさしい方法で、日常的にケアする方法はないかな」と感じてはいませんか。

 薬膳では、花粉症は単なるアレルギー反応ではなく、季節の変化に体がうまく対応しきれていないサインと考えます。特に春は、冬の間にため込んだものを外に出そうとする季節。巡りが滞ると、目や鼻、のどといった外界に触れる部分に症状が現れやすくなります。

 そこで今回は、花粉症の三大症状「目のかゆみ」「鼻のムズムズ」「のどの腫れ」それぞれにアプローチできる、毎日の食卓に取り入れやすい薬膳味噌汁を3つご紹介します。

 薬膳の基本料理は、粥とスープだと言われています。スープ料理である味噌汁は、日本の食生活に自然となじみ、続けやすい養生食のひとつ。特別な材料や難しい調理は必要ありません。ご自身の体調に合わせて、毎日の味噌汁の食材を選んでみてください。


◆目のかゆみに:鯖とクコの実の味噌汁

 目のかゆみや充血が気になるとき、薬膳では「血」の不足が関係していると考えます。特に春は、冬の疲れを引きずったまま新生活が始まり、知らず知らずのうちに血を消耗しやすい時期です。

 鯖は、体を潤しながら血を補う食材。下処理要らずの鯖の水煮缶を使うことで、忙しい毎日でも手軽に調理できます。さらに、クコの実は古くから「目の養生」に使われてきた代表的な薬膳素材で、目の乾燥や疲れを感じやすい方に向いています。ドライアイで目薬が手放せない方は、日頃からお茶に入れたり、間食として取り入れたりするのもおすすめです。

 春菊を美味しく食べるためには、煮込み過ぎないのがポイント。仕上げにさっと火を入れることで、苦味が適度に残り、春特有の体内にこもった熱を発散してくれるのも魅力です。春菊が苦手な方は、ほうれん草や小松菜を活用してもいいですよ。

●材料(4人前)

・鯖の水煮缶:1缶
・人参:1/2本
・クコの実:大さじ2
・春菊:1束
・水:800ml
・味噌:適量

●作り方

(1)人参は皮を剥いて、半月切りにします。春菊は4cmの長さに切ります。

(2)手鍋に水、人参、クコの実、鯖缶を汁ごと入れ、火をつけます。

(3)人参が煮えたら、春菊を入れ一煮立ちさせます。

(4)お好みの量の味噌で味付けをし、お椀に盛り付けます。

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