梅の収穫シーズンが到来しました! 獲れたての生梅で梅干しや梅シロップを作る「梅仕事」をしてみたいと思いつつも、保存瓶や干しざるなど、梅干し作り用に道具を揃えるのが大変であきらめていた……。そんな人にこそ試してほしい、保存袋とバットで手軽に梅干しを作る方法を、紀州の梅農家・梅ボーイズの山本将志郎さんが梅の魅力をたっぷりと綴った一冊『120年続く梅農家が教えたい まいにち梅づくし生活』(ワニブックス刊)より一部抜粋してお届けします。
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梅干しには完熟梅
5月から順に旬を迎える
「梅干しに使う梅は何がいいですか?」と聞かれることがよくありますが、皮の柔らかい梅干しにしたいなら「完熟梅」がおすすめです。
梅のシーズンは、地域や品種、その年の気候によって多少前後しますが、5月中旬に小粒の「小梅」からスタートし、5月下旬に緑色の「青梅」がスーパーに出回り始めます。
そして6月上旬に「完熟梅」が旬を迎えます。木の上で黄色くなるまで熟して自然落下した梅です。
完熟梅は本当に柔らかく、また、ギリギリまで木から栄養をもらうことができるので栄養価も最も高い状態です。梅干しにすると、中は肉厚で皮は柔らかい、口当たりの良い美味しい梅干しに仕上がります。
ところで、完熟梅には赤みを帯びている部分がありますが、これは黄色からさらに熟度が進んだわけではなく、木になっている時に日光が当たっていた部分がほんのり赤く色づくためです。
完熟梅はシーズン終盤が狙い目
自然落下の完熟梅は、スーパーなどにほとんど出回らないことと、ギリギリまで熟しているため腐敗が早いのが難点です。完熟梅を手に入れたい場合は、梅ボーイズのサイトや、農家直販の通販を探して取り寄せて、届いたら早めに仕込みましょう。
まれにスーパーや地域の産直市場などで販売されている完熟梅は、ある程度熟した梅を木から収穫し、常温で追熟した梅であることも多いのですが、購入するならシーズン終盤が狙い目。というのも、その年のシーズンの最盛期を過ぎた木から穫れる梅は皮が柔らかくなる傾向があるため、梅干しにピッタリなんです。
青梅は追熟させて
完熟梅を手に入れるのが難しい場合は、青梅を黄色くなるまで追熟させて作るといいでしょう。
梅の追熟が難しいと感じる人もいるようですが、何も特別なことはありません。例えば、買ってきたバナナや桃がまだ固い時、柔らかくなるまで室温において追熟させると思いますが、それとまったく同じことです。
青梅を追熟させた梅は、完熟梅の柔らかさやフルーティーさには敵わないとはいえ、徐々に部屋の中に梅の香りが広がって、仕込む前からワクワクした気持ちになること間違いありません。
