母娘問題、職場の人間関係から、性やお金の悩みまで。OVER THE SUN(ジェーン・スーさん、堀井美香さん)のおふたりをはじめ、みうらじゅんさん、叶姉妹のおふたり、上沼恵美子さんなど様々な方に読者の悩み相談に乗っていただきました。「CREA」2025年夏号の一部を紹介します。
今回の回答者は、萩原利久さん。第76回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に選出された『花緑青が明ける日に』が、3月6日(金)より全国公開に。作品内では声優に初挑戦したという萩原さんに相談します。
【相談】どうしたら悩まずにいられますか?
【回答】失敗だって貴重な経験。悩む時間がもったいない
9歳でデビューをした萩原利久さんは、26歳にして俳優歴17年。これまでのキャリアを振り返り、「ものすごく落ち込んだり、挫折した経験はないです」と、きっぱりと言い切る。
「まず悩むという苦しい時間に耐えられないんです。マイナスなことって永遠に考え続けられるから、無理やりポジティブに思考を切り替えるパワープレイをするようにしています」
生きていく上で何よりも大切にしているのは時間。優先順位が明確だからこそ、迷いが生じることがない。
「時間はお金で買えないし取り返すこともできないから、『時間を失うくらいならやっちゃおう』みたいに、決断するのも早いんです。俳優は目まぐるしく状況が変わっていく職業なので、合理的に考えないと追いつけないことを、経験から学んできたと思います」
映画『花緑青が明ける日に』では声優に初挑戦。俳優業と声優業は似ているイメージがあるものの、「全く別ジャンルだった」と苦笑いする。
「求められていることは理解できるけど、声優として必要なスキルが圧倒的に足りなくて。17年積み重ねてきた経験がほぼ通用しない感覚でした」
人によってはそれを挫折と捉えるかもしれないが、萩原さんは違う。
「買わないと当たらない宝くじと同じで、挑戦しないと経験を得られないじゃないですか。たとえ失敗しても、その結果を知ることができたことは、僕は成功だと思うんです。声だけの表現に挑戦したことで、普段いかに複合的にお芝居をしていたかがよくわかりました。まだまだ深い表現の領域があることに気づけただけでも、声優に挑戦して本当によかったと思っています」
CREA 2025年夏号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。
