この記事の連載

 美しく華やかで、おいしいものが彩り豊かに閉じこめられたパフェ。その人気は止まるところを知らず、美しさも味わいも日々磨きがかけられ、進化しています。

 グラスの中で醸し出されるハーモニーは、まさに“parfait”(フランス語で「完璧」の意味)!

 このシリーズでは、今注目の心躍る魅力的なパフェをご紹介します。


ひと口ひと口、季節の味が華やかに広がる幸福感

 「パティスリー&カフェ デリーモ」は、パティシエとして経験を積むなかでチョコレートに惹かれ、ショコラティエとなった江口和明さんが2013年、「ショコラティエが創るパティスリー」をコンセプトに立ち上げたブランド。現在は都内と関西に計8店を構える人気店となっています。

 ケーキやチョコレート、焼き菓子もさることながら、高い人気を誇るのが、季節を追って次々に繰り出される華やかなパフェです。「パティスリー&カフェデリーモ 東京ミッドタウン日比谷店」では、季節限定のパフェ約2種を含め、常時約5種を提供。どれも魅力的で、目移りしてしまいます。

 「パフェの魅力は、小さいお子さんからご年配のお客様までどなたでも、一人で来ても誰かと一緒に来ても楽しめるところ」と、シェフパティシエ・ショコラティエの江口さん。おいしさはもちろんのこと、ワクワク感や楽しさ、驚き、発見などを感じてもらいたいと、さまざまな味わいや食感を組み合わせ、アイスクリームが入ったパフェに温かいソースを添えるなど、温度のコントラストや変化も演出。

 それぞれのパフェには、通称「パフェカード」と呼ばれる、味わいの構成とストーリーが書かれた説明書が添えられていて、パフェグラスから広がるおいしさと世界観に心を躍らせながら、じっくり堪能できます。

◆さくらんぼ

 「季節替わりのフルーツのパフェは、厳選した日本各地のフルーツを使うとともに、実際に畑を訪れて感じたことを落とし込み、デリーモへフルーツ狩りに来たような気分を楽しんでいただけるようつくっています」と話す、江口さん。

 さくらんぼのパフェのトップには、柄つきの佐藤錦(または紅秀峰など)が、エディブルフラワーやミント、キラキラ輝く白ブドウのジュレ、ルビーチョコレートのクリームとともに愛らしく並びます。

 「山形の生産者を訪ねたときに目にした、さくらんぼが実っている畑の光景をそのまま再現しました。下に敷いたイチゴメレンゲは、畑のトタン板のイメージです」と、江口さん。

 今回は、さくらんぼのやさしい甘さに同じような香りを持つ白桃を合わせ、より深く豊かな味わいに。さくらんぼのアイスクリームとマスカルポーネのアイスクリームには、白桃風味のやわらかなキャラメルをマーブル状に混ぜこまれ、クランブルとパールクラッカン(シリアルをホワイトチョコレートでコーティングしたもの)がアクセントを添えます。

 そして、ダークチェリーのコンポートと、桃とバニラのコンフィ、フロマージュブランとホワイトチョコレートのクリームが果実味豊かに混じり合い、最後は白桃のジュレ、ヨーグルトとイチゴのクランチ、白桃のソースが現れて、食べ応えがありつつすっきりした食後感に。

 添えられたさくらんぼのソースを好みのタイミングでかければ、味の変化も楽しめます。

2024.05.15(水)
文=瀬戸理恵子
写真=鈴木七絵