美しさって、何なのだろう?
寒空が続く1月のソウル。奇跡のようにやわらかな陽ざしが差し込んだその日、DINOはスタジオに屈託のない笑顔で入ってきた。彼の存在だけで、その場の温度がふっと上がったように感じられる。瞬時に空気を変える力―それは、数字や言葉では測れない美しさの一つなのかもしれない。
2015年にデビューした13人組グループ、SEVENTEEN。その人気はアジアにとどまらず世界へと広がり、2023年の10th Mini Album「FML」はK-POP史上最も売れたアルバムとして知られている。
そんなSEVENTEENの中で最年少でありながら、随一のダンススキルでグループの魅力の核とも言えるパフォーマンスを支えるのがDINOだ。デビュー当時16歳だった彼は今年2月に27歳に。青年から大人へと歩みを進める中で、その表現にはより奥行きとしなやかさが宿るようになった。
まず、彼に聞いてみる。あなたは「美しさ」はどこに宿ると考えていますか、と。
「美しさって、何なのだろう……。まずそこから、考えさせられる問いですね」
そう言うと、しばし考え込む。
「僕自身が日々の生活で美しいと感じるのは、大切に思っている人たちと一緒に過ごす時間や、空を見上げた時にふと“きれいだな”と感じる瞬間です。一般的には“美”とは外形的なものだと思われているけれど、僕は内面が充たされている状態に“美”を感じるのかもしれません」
では、表現者DINOならではの個性、美しさについてはどう考えているのだろうか。
「難しい質問です。僕は自分のことを美しいと思ったことがないので……。でも、今日の撮影での自分の姿はすごく気に入りました。光がまるで僕の身体に入り込んでくるような演出で、普段の僕とは違って、幻想的でありロマンチックでもあった。落ち着いた大人の雰囲気で撮影できたと思います。
DINOとしてのステージパフォーマンスにおける“美”ならば、やっぱり何かを情熱的に表現する姿なのではないでしょうか。ダンスや歌に没頭している時、僕なりの美しさがそこに表れているのではないかと思います」
10代で親元を離れて単身ソウルに上京すると、練習生生活を経て16歳でデビュー。ショービジネスの世界で10年以上を過ごしてきた。どんなに仲間に恵まれていたとしても、アーティストとして常に評価の対象になる生活の苦しさは想像に難くない。
「だから自分の心を守るために、“君はどう生きたいの?”“どうしたいの?”と自分自身に問いかけるようにしてきました。そうすれば、他者の評価から少し距離が取れる。人間である以上、他人と比べてしまうこともあります。でもそれで苦しくなるなら、意識してやめるべき。他者の視線や考えを完全に無視することはできないけれど、そこに焦点を合わせていると、僕の人生が僕のものではなくなってしまうからです」
2018年、グループ全員でCREAに初登場した時、DINOは19歳だった。大人数での取材は進行が複雑になりがちだが、末っ子ながらスタッフの動きに目を配り、全体を俯瞰して動いていたのが印象的だった。
「(ホッとした顔をして日本語で)ありがとうございます。僕はメンバーのことが好きだからこそ、それぞれの良い点も悪い点もすべて知りたいと思ってきたんです。チームというのは各自がやりたい放題、言いたい放題していたら崩壊してしまう。だから悪い点も知ってこそ、その人への適切な接し方、表現の仕方が見えるはず。19歳の僕のその全体に目を配ろうという姿勢を、CREAの皆さんが“俯瞰して動いている”と捉えてくださったのかなと思いました。甘えたくなる時もあったけれど、我慢していたんですよ(笑)」
DINO
1999年2月11日生まれ。SEVENTEENの最年少メンバーで、PERFORMANCE TEAM所属。高いダンススキルを武器に、グループの表現力を支えてきた。好きなものは甘いものと、温泉。日本の旅館スタイルの温泉も好きだという。
DINOさん直筆サイン入りポラを1名様にプレゼント
SEVENTEEN Digital Single「Tiny Light」
3月7日よりNetflixで世界独占配信されるアニメ『BEASTARS FINAL SEASON』Part2のエンディング主題歌がSEVENTEENの「Tiny Light」に決定。作詞・作曲にWOOZIが参加。どんな困難が訪れても君を絶対に手放さないというメッセージが込められている。好評配信中。
(P)&(C) PLEDIS Entertainment
衣装クレジット
コート¥737,000、パンツ¥185,900(参考価格)、ブーツ¥182,600/ジバンシィ ジャパン(ジバンシィ バイ サラ・バートン) リング(右手小指)/本人私物 その他/スタイリスト私物
続きは「CREA」2026年春号でお読みいただけます。
Photographs=Yeongjun Kim Styling=Yuuka Maruyama(MAKIURA OFFICE) Hair=Daeun Nam(Overmars) Make-up=Hayeon Oh(Overmars) Videograph=Seungho Ye Video edit=Minjung Lee(BNZWORKS) Coordination=Shinhae Song, Sumin Seo(TANO International) Translation=Kyungbok Bae
CREA 2026年春号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。
