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◆バラとルバーブのピンクローズパフェ

 ロマンティックな装いにため息がこぼれる「バラとルバーブのピンクローズパフェ」は、5~6月頃に登場する「ピンク色」をテーマにした人気のパフェです。誕生のきっかけは、「オーバーナイトセンセーション」という名のバラとの出合い。

 「それまでバラの香りと言えば芳香剤のような人工的なイメージだったのですが、3年くらい前にこのバラに出合って、『バラって本当にいい香りで、おいしいんだな』って思ったんです」と、延命寺さん。

 色彩が近いものは香り成分も似通っていることが多いと言い、バラと同じピンク色の食材を選出。見た目も味わいも華やかなパフェとなっています。

 繊細なビーツのアメが飾られた、芳しい和紅茶とバラのアイスクリームの下でふるふると揺れるのは、「オーバーナイトセンセーション」の花びらを使ったバラのブランマンジェ。周りを「オーバーナイトセンセーション」のフレッシュな花びらが艶やかに囲み、気品高い香りが口いっぱいに広がります。

 花びらの下にはピンクグレープフルーツとルバーブのコンポートがあしらわれ、真ん中にはルバーブとトマトのアイスクリームが。

「ルバーブは酸味が強くておいしいのですが、それだけだと香りが薄くて単調になるので、トマトで旨みと香りを加えました」

 さらにスプーンを進めると、清々しい苦みを放つピンクグレープフルーツとカンパリのジュレが現れ、バラのように華やかな香りを持つ和紅茶のクレームブリュレ、香ばしいクランブル、ピンクグレープフルーツのソースが層に。エレガントな香りとフルーティさ、苦みがひと口ごとに繋がり合いながら調和し、うっとりするような余韻を引き出します。

 パフェにワインやシャンパーニュを合わせていただくのも、ワインバーの顔を持つエンメならではの楽しみ方。「バラとルバーブのピンクローズパフェ」は、美しいピンク色と華やかな香り、すっきりした味わいが特長のロゼワイン「アンソランス」とともに。

2024.06.27(木)
文=瀬戸理恵子
写真=鈴木七絵