この記事の連載
◆パフェマングー
夏限定の味わいとして登場するのが、旬の宮崎マンゴーを主役にした「パフェマングー」です。
「香り豊かで旨みたっぷりの完熟宮﨑マンゴーとともに、暑い季節に冷たくてさっぱりしたソルベを思いっきり楽しんでいただきたくて、このパフェをつくりました。パフェひとつに対して、マンゴーはぜいたくに半玉以上使っています」と、森さん。その言葉通り、グラスの上にはカットされた色鮮やかなマンゴーがたっぷり!
仕上げにすりおろしてふりかけられたレモンの皮とココナッツが、清々しさと夏らしさを感じさせ、そばにはサクサクのメレンゲとジャージー乳のクレーム・シャンティイが添えられています。
その下で層を成すのは、口当たりなめらかでフレッシュ感あふれるカットされたマンゴーと、あえてピュレを使って濃厚な味わいを打ち出したマンゴーのソルベ、酸味鮮やかなパッションフルーツのソルベ、まろやかな酸味を持つヨーグルトのソルベです。パッションフルーツの力強い酸味がマンゴーのコクを引き立て、ヨーグルトが甘みと旨みを感じさせつつ、すっきりした後口に。
随所にたっぷり盛り込まれたフレッシュなマンゴーと、なめらかに混じり合います。その秘密は、ソルベをディッシャーで丸くくり抜くのではなく、ほどよいやわらかさに調整してスプーンでクネル形(卵形)にすくい、少し平らに押さえながら間にマンゴーをはさんで重ねること。
「パティシエなので、そういう細かい手仕事にこだわりたくて。グラデーションもきれいですしね」と、森さん。その下から再び甘やかな香りのココナッツ、クランブル、クレーム・シャンティイが顔をのぞかせ、最後まで飽きることなく楽しめます。
パフェでもっとも意識を置いているのは、「全体のバランス」という森さん。「今はパフェが人気で、華やかで映える見た目のものも多いですが、見た目に偏りすぎると味のバランスが崩れてしまいます。パティシエならではのパフェとして、全体を食べても、一部の層だけを食べてもおいしくてバランスのよい、ケーキのようなパフェをつくりたい。それをお客様にも楽しんでいただけたら、最高ですね」。
EN VEDETTE LUXE(アン ヴデット リュクス)
所在地 東京都中央区八重洲2-2-1 東京ミッドタウン八重洲1F
電話番号 03-6262-5545
営業時間 11:00~21:00(イートインは~20:00 L.O.)
定休日 不定休(施設に準ずる)
https://envedette.jp/
Instagram @envedette_luxe
名作パフェ図鑑
2024.07.03(水)
文=瀬戸理恵子
写真=鈴木七絵
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