素材への飽くなき探求を続ける、ロロ・ピアーナのものづくり。世界中の希少な繊維を求める情熱は、原材料の生産段階までおよび、卓越した職人の手により、その魅力を極上の風合いへと昇華させていく。メゾンのゆるぎない哲学が、比類なきファブリックの旅へと誘いをかける。
至高の感触をかなえる自然と職人技の結晶
ウールカシミヤのセットアップの上に重ねたのは、メゾンを象徴する「アイサー・ジャケット」のフードつきモデルで、マウンテンリゾートにふさわしい一着だ。
素材は、中国のヒルカス山羊が持つ希少なアンダーフリースを、シアリングで仕上げたカシミヤを使用。その極上の肌触りは、天然素材の真価を職人の手が導き出した証だ。
上質な素材が呼び起こす自然界への敬意
ベビーカシミヤならではの、自然な軽さとやわらかさをもつフロントジップのニット・ジャケットの上に、ラウンドネックコートをさらりと羽織った着こなし。
モヘア、ウール、コットンのヤーンから生まれる、ふっくらとしたブークレ・ファブリックが豊かな表情を添える。同素材のパンツとあわせたミニマルなスタイルが、希少な素材の魅力をいっそう際立たせていく。
ホリデーシーズンを彩る色とモチーフの巧みな調和
2種類のヤーンを用いたジャカード編みで、幾何学模様を描き出したカシミヤのジャケット。その下に重ねたのは、カシミヤを用いてツイードの風合いを表現したセーター。
編み込まれたスターのモチーフが、ウィンターシーズンの華やぎをまとう。カシミヤのスカートをあわせ、色と質感の奥行きを巧みに遊びたい。
様々な素材の白で描く心地よさの美学
スタンドカラーが特徴のジャケットは、スペイン将校の制服から着想を得たメゾンのアイコニックなアイテムの一つ。
カシミヤシルクのパンツにあわせ、ベビーアルパカ、ウール、シルクをブレンドしたカーリーな質感のファー・ファブリックで表現した。足元は、毛足の長いスリ・アルパカを用いたアンクルブーツをあわせ、スキーリゾートを優雅に演出する。
- date
- writer
- staff
- Text=Asako Kanno,Miki Tanaka
Photographs=Saki Omi(io)
Styling=Tomoko Iijima
Hair & make-up=Ryoki Shimonagata
Model=Shirui(AUBE)
CREA Traveller 2025年冬号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。










