ミラノを旅するグルマンには知っていてほしい。ファインダイニングも素朴な食堂も、この街が求める味は思いのほかシンプルだ。しかしそこには伝統を愛し、革新を求める街ならではの奥深き哲学と物語が秘められている。ミラノを愛さずにはいられない一皿を探しにいこう。
ドロミティ3ツ星シェフの哲学を受け継ぐ“持続する美食”
◆Horto(オルト)
ドゥオーモの聖母マリア像と相対する理想の立地に2024年のミシュラン一つ星に加え、サステナブル基準「グリーン・スター」をミラノで唯一獲得した注目店がある。
ミラノから1時間圏内で生産された食材のみを仕入れ、廃棄を生まず、未来に幸福を繫げていく「L’ora Etica(=エシカルな時間)」という考え方のもと、フォアグラやオマールエビといった高級食材ではなく淡水魚や玉ねぎなどイタリアでは一般的に“貧しい食材”と言われる素材に焦点を当て、料理人の腕と研究で美食として輝かせる。
ドロミティで3ツ星に輝いたノルベルト・ニーダーコフラー氏がオーナーであると聞けばその徹底した哲学に納得する美食家も多いだろう。エグゼクティブシェフのアレッサンドロ・ピントン氏はこう話す。
「いまのハイエンド料理は美味しいだけでは不十分。食材と深く向き合う一皿こそが食べる人を幸福にします」
美食界に新風を吹き込むオルトは間違いなくミラノのダイニングシーンを牽引する存在となるはずだ。
Horto(オルト)
所在地 Via S. Protaso 5, Milano
電話番号 02 36517496
営業時間 8:30~11:00、12:30~14:30、19:00~21:45
定休日 日曜 ※要予約、アペリティーヴォは18:00~
https://hortorestaurant.com/
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※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。









