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◆もやし

 安価で手に入りやすい身近な食材であるもやしも、熱冷まし食材のひとつ。溜まってしまった余分な水分の代謝を上げる効果があるので、夏バテやむくみの対策にもおすすめです。

◆茄子

 黒くて艶のある皮が特徴の茄子は、夏から秋が旬の食材です。茄子も熱を冷ます効果や、利尿作用があるので、のぼせの症状にも効果的。

 茄子は皮に効能がたっぷり含まれているので、皮ごと調理をするのがおすすめです。

◆もずく

 ワカメや昆布などの海藻類は、体の熱を冷ます効果が高い食材が多いですが、その中でも夏におすすめなのがもずくです。酸味のあるもずく酢は、汗をかくことでなくなった体の水分を補ってくれる効果があるので、夏にぴったりの食べ物です。

◆緑豆

 ジメジメとした湿気っぽい暑さのある日におすすめなのが、緑豆です。日本ではあまり馴染みのある食材ではありませんが、東南アジアや中国では、湿気と熱冷ましの必須食材として使われています。緑豆は熱を冷ましながら体の除湿ができるので、湿気のある夏日にはぜひ活用してみましょう。

 水で戻さなくても、お米と一緒に炊飯するだけでも食べられるので、取り入れやすい薬膳食材です。東南アジアでは、カレーやおかず、デザートにも使われるメジャーな食材です。

 日本では緑豆を使ったもやしや、緑豆春雨の方が身近な食材かもしれません。もやしや緑豆春雨も、効果は弱くなりますが同じような効能が期待できます。

体の中から熱冷ましをして、暑い夏を快適に過ごそう

 今回ご紹介した食材は、どれも熱を冷ます種類の食材です。食べ過ぎてしまうとお腹が冷えてしまい、不調にも繋がりやすいので体の様子と相談しながら取り入れてみましょう。

 特に、暑い夏でも冷房のかかった室内で長く過ごした日や、冷たい飲み物やアイスを食べた日は、よりお腹が冷えやすくなっています。そういったときには、今回ご紹介した食材は、逆に避けるようにするといいですね。

 暑い時には、熱冷ましの食材を利用することで、効率よく体の調子を整えてくれるので、ぜひ日々の養生にご活用ください。

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さとうあい

宮城県仙台市在住の料理家。フードコーディネーターや学校講師などを通して飲食業界に携わること20年以上。現在は、企業様向けフードコンサルティング事業を行う、motto cooking tableを主宰する傍ら、レシピライターとしても活動中。また、国際中医薬膳師として、アレルギー体質などの不調に悩む子ども達へ、美味しく食べて健康になれる薬膳料理「こども薬膳」を広める活動も行う。

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Column

さとうあいの薬膳レシピ

季節の変わり目や、疲れなどからくる体調の変化に薬膳料理はいかがでしょう。
身近な食材を使った薬膳料理を、料理家のさとうあいさんが教えてくれます。
難しい準備は不要! 簡単でおいしいレシピの数々に体も喜ぶはず。

2024.07.02(火)
文・撮影=さとうあい