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 冬に向かうにつれて、寒さが増すことで体が冷え、疲れがたまりやすくなります。毎日の忙しさに追われる中、心身の疲れを感じている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は国際中医薬膳師のさとうあいさんに、体のエネルギーである「気」を補う薬膳食材を取り入れた、具沢山おかず、汁物、炊き込みご飯のメニュー3選を伺いました。


体の「気」を補い、免疫力をアップするメニューをご紹介

 朝夕の寒さが身に染みる今日この頃ですが、冷えからくる心身の疲れにより、以下の症状がみられたことはありませんか?

・倦怠感を感じやすい
・下痢をしやすい
・身体が冷えている
・風邪をひきやすい
・顔色が悪く、お肌のハリがない

 これらに当てはまるときは、薬膳では体のエネルギーである「気」が不足している状態にあります。

 冷えからくる疲労感に負けずに過ごせるように、今回ご紹介する食材を参考にして毎日の食事に薬膳食材を取り入れてみましょう。

◆長芋とブロッコリーの温野菜サラダ

 長芋とブロッコリーの温野菜サラダは、日々の疲れを癒し、元気を取り戻す薬膳レシピです。長芋は体のエネルギーを高める代表薬膳食材のひとつで、疲労回復や滋養強壮に効果があるだけでなく、胃腸の働きもサポートしてくれます。

 さらに、ブロッコリーを加えることで、消化吸収を増進します。精神的な疲労によって胃腸の働きに影響が出やすい方に、ご活用いただけるレシピです。

 疲れがたまりやすいこの時期は、体を冷やさないこともポイントになります。胡桃、鰹節、黒酢は体を内側から温めてくれる効果がある食材です。冷えを感じた際に取り入れてみましょう。

●材料(4人前)

・長芋:150g
・ブロッコリー:0.5房
・卵:2個
・クルミ:大さじ2
・鰹節:5gほど

<調味料>
・醤油:小さじ1
・ナンプラー:小さじ1
・黒酢:大さじ1

●作り方

(1)長芋は皮をむいて1cm厚さに切ります。ブロッコリーは食べやすい大きさに分けます。

(2)沸騰した湯の中に(1)の長芋、ブロッコリーを入れて茹でます。

(3)食材がやわらかくなったら、ザルに取って湯ぎりをします。

(4)ゆで卵を作り、くし型に切ります。

(5)器に(3)の野菜、(4)の卵を盛り付けます。

(6)刻んだクルミ、鰹節をふります。

(7)<調味料>の食材を混ぜ、サラダにお好みでかけて完成です。

2024.12.07(土)
文・撮影=さとうあい