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 なんだか最近、お肌の調子がイマイチ……。季節の変わり目になると、ポツポツとできるニキビや吹き出物に、ため息をつきたくなることはありませんか? 国際中医薬膳師のさとうあいさんにニキビ対策の薬膳レシピを教えてもらいました。

 特に、気温や湿度が上がり始めるこの時期は、肌トラブルが増えやすいので、お悩みの方も多いかもしれません。マスクの蒸れや寝不足、つい偏りがちな食生活。思い当たる原因はあるのに、なかなかお肌の調子が整わない。そんなときは、気持ちまで落ち込んでしまいますよね。

 実は、こうしたお肌のゆらぎには、体の内側のバランスも関係していることがあります。薬膳の考え方では、肌に現れる不調を、内側からのサインと捉えて、食事の力でゆるやかに整えていくという視点があります。

 今回は、そんな内側からの声に耳を傾けながら取り入れたい「食べるニキビ対策」をご紹介します。火を使わずに作れるメニューや作り置きにぴったりなおかずなど、忙しい日々の中でも無理なく続けられるものばかり。デトックスを意識した食材を中心に、体の巡りを整える食材やストレスケアの視点も取り入れたレシピです。

 お肌と気分が軽くなる、そんなセルフケアを今日から始めてみませんか。


◆クレソンと大根の生春巻き

 暑い季節のキッチンはそれだけで少し気が重くなることもありますよね。そんなときに嬉しい、火を使わずに作れる薬膳レシピです。包むだけで完成するこちらの一皿は、みずみずしく、見た目も爽やか。目にも舌にも涼しさを届けてくれます。

 大根や人参は、薬膳では体の中に溜まった余分な熱や老廃物を外に出すのを助けてくれる食材。気温や湿度が高くなるこの時期は、こうした熱や湿がうまく巡らず、吹き出物などの原因になることもあります。さらに、クレソンのほろ苦さは、落ち着かない気分を整えてくれる働きがあります。お肌のトラブルが続くときや、気分のリズムが乱れやすいときに、そっと体内から調子を整えてくれる組み合わせです。

 冷蔵庫にあるものでアレンジしやすいのも魅力のひとつ。鶏胸肉や豆腐を加えて、食べ応えをプラスするのもおすすめです。その日の自分に合わせた包み方をぜひ楽しんでみてください。

●材料(4人前)

・生春巻きの皮:8枚
・大根:50g
・人参:30g
・サニーレタス:3枚
・クレソン:5本

●作り方

(1)大根、人参は皮を剥いて千切りにします。クレソンは大根などと長さを揃えて切ります。サニーレタスは1cm幅のざく切りにします。

(2)生春巻きの皮を水で濡らし、まな板の上に置きます。中心より少し手前に大根と人参を並べてのせます。

(3)サニーレタス、クレソンをのせます。
※具材を入れすぎると巻きにくくなるので注意しましょう。

(4)キュッと締めるように皮を巻いていきます。両サイドを折り畳み、奥に向かってクルクルと巻きます。

(5)食べやすいサイズにカットし、器に盛り付けます。お好みでスイートチリソースや、ポン酢をつけて召し上がってください。

2025.06.14(土)
文・撮影=さとうあい