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 乾燥が気になる季節になりました。最近お肌の調子が悪いと感じている方、いらっしゃいませんか。今の時期は、乾燥や夏の疲れによって、肌の状態が悪化しがちな時と言われています。肌状態の悪化は、身体の中で起こっている不調の現れだと薬膳では考えられています。外側からのスキンケアと一緒に、食べるケアとして、薬膳美肌レシピを試してみてはいかがでしょうか。

 今回は「肌ツヤアップケア」「シミ、そばかすケア」「お疲れ肌ケア」の3つのパターンで薬膳レシピをご紹介します。どれも簡単にチャレンジできる内容なので、ご自身の体調に合わせて、ぜひご活用ください。


◆肌ツヤアップケア「金針菜とレバーのそぼろ炒め」

 最近肌ツヤが減ってしまったと感じている方は、血の不足が原因しているかもしれません。秋は水分だけでなく血も不足しやすいシーズン。肌にツヤがなく、血の気のない青白い顔色が気になるという方は、血を補う食材を取り入れてみましょう。

 レバーは、血の不足を補う代表薬膳食材のひとつ。しかし、味が苦手と感じる方も多い食材でもあります。今回のレシピでは、レバーをみじん切りにし、鶏ひき肉と一緒に下味をつけることで、独特の臭みや味を抑えることができます。

 もうひとつのポイント食材は「金針菜(きんしんさい)」です。聞きなれない方もいらっしゃるかと思いますが、金針菜は鉄分を補う効果がほうれん草の約20倍とも言われる優秀食材です。ニラの食感に似ており、クセもなく食べやすいので、血の不足が気になる方は挑戦してみてくださいね。

●材料(4人前)

・レバー:3切れ
・鶏ひき肉:100g
・金針菜(乾燥):5g
・人参:小1本
・ほうれん草:4株
・ごま油:小さじ1

<下味調味料>
・醤油:小さじ1
・調理酒:小さじ1

<仕上げ調味料>
・醤油:小さじ1
・みりん:小さじ2
・塩:少々

●作り方

(1)レバーはみじん切りにして、鶏ひき肉とよく混ぜ合わせ、下味調味料を入れて30分ほど味をなじませます。

(2)金針菜は、水(大さじ2程)で戻します。戻し汁も使うので、水を入れすぎないように注意しましょう。
ほうれん草は、ざく切りにして水にさらし、アク抜きをします。人参は皮をむいて短冊に切ります。

(3)フライパンにごま油を入れて温め、(1)の下味をつけた肉を入れます。

(4)赤みがなくなるまで、木べらで細かく肉を崩すようにしながら炒めます。

(5)金針菜は、戻し汁とともに入れます。人参、仕上げ調味料を入れて沸騰させながら中火で炒めます。

(6)水分がなくなってきたら、水切りをしたほうれん草を入れてしんなりするまで炒めます。

(7)水分がなくなってきたら、器に盛り付けて完成です。

2023.11.29(水)
文・撮影=さとうあい