102歳を迎えた作家の佐藤愛子さんは現在、介護施設に入られています。感情の赴くままに生きる愛子さん。アラフィフで恋に落ちた際も、その様子を娘に隠すことはなかったようで……。
愛子さん最後のインタビューも収録! 娘の杉山響子さん、孫の杉山桃子さんが「佐藤愛子」の家と仕事とお金と恋について語った『ぼけていく私』から、一部を抜粋、ご紹介します。
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正月に一人でパリに行かされた
響子 私が高校の頃、母とAさんのことは女性週刊誌などに書かれてました。学校で芸能レポーターの真似をして、娘の私に「どうなんですか?」なんて聞いてくるのがいてウザかった。
桃子 だけど戦時中の女学生だから、貞操観念というか、それはあるよね。
響子 男子にクラゲ投げつけた人だから。
桃子 クラゲ?
響子 夏の終わりに海で友達とボートに乗っていたら、男子学生が近づいて声をかけてきたんですって。ぷかぷか浮いてたクラゲを摑んでは投げ、摑んでは投げしてたら相手の顔にビチャッと当たって、スタコラ逃げだしたって。自慢気に話してました。
桃子 そういう感覚があるからなのか、恋愛の性的な部分はなぜか排除されている気がします。
響子 だけど情熱的な人だからね。私が小学校の頃、スイスの学校に入れられそうになりました。正月に一人でパリに行かされたのが中学生の時。私抜きでAさんと二人きりになりたかったんじゃない。そういう(性的な)関係もちょっと感じられたな。
桃子 想像がつかない。
響子 しかもパリには直行便でなく、南回りの飛行機で行ったから。タイとかインドとかで乗り継いで、私、乗り物酔いで散々な目に遭ったんだから。
