この記事の連載

 夫婦ともに会社員の共働きで、娘ふたりと4人暮らしのマキさん。YouTube「エコナセイカツ」などで発信するのは、時短ではなく、心や体の余裕を生む“時産”です。忙しい毎日に「しないこと」を増やして、できた余白の時間を、休息や本当にやりたかったことに使う“時産”のおかげで、子どもの成長を感じ、心の余裕を持つことができたといいます。

 マキさんの著書『これからの人生を豊かにする 時産 時間と心に「余白」が産まれる暮らし方』より、一部を抜粋して紹介します。


10分で作るお弁当

 毎朝、中学生の長女のお弁当を作るのが日課ですが、パターン化しているので10分以内で完成します。時間をかけて毎日違う食材を使っても、子どもが喜んでくれるとは限りません。長女は「毎日同じメニューのほうが安心する」と言うので、ほぼ毎日チーズ入りの卵焼きを作っています。

 仕切りまで一体成型された気密性の高いお弁当箱なら、アルミやシリコンのカップもいらず、決まった場所に詰めるだけ。浅型で、詰めるセンスも不要です。

 広いスペースにごはん(白)、片方のおかず入れに卵焼きと野菜(黄・赤・緑)、もう片方にフライと煮物(茶色)と、5色入れるのが定番です。

 給食がある学校でも、遠足や長期休みの学童保育などで、突然必要になることもあるかと思います。詰めやすいお弁当箱を持っておくと安心です。

 お弁当箱は自分で洗うのがルールで、洗い忘れていたら次の日のお弁当は作らないという約束。長女が洗うのはいつも寝る直前でハラハラしますが、あえて口出しはせず、自分で気づいてもらう練習中。先回りして助けてあげると毎回「お母さんが気づいてくれる」と甘えてしまうと思い、「失敗も勉強のうち」「自立のため」とグッと我慢して平然を装います。

 翌日の朝まで気づかないこともあり、最後まで忘れたときは自分のお小遣いで朝コンビニに寄るか、学校の購買で買うか。出費が痛いようです。失敗を繰り返すことで、どうしたら忘れないか考えるきっかけになればいいなと思っています。

2023.11.15(水)
筆者=マキ
撮影=杉山秀樹