この記事の連載

 夫婦ともに会社員の共働きで、娘ふたりと4人暮らしのマキさん。YouTube「エコナセイカツ」などで発信するのは、時短ではなく、心や体の余裕を生む“時産”です。忙しい毎日に「しないこと」を増やして、できた余白の時間を、休息や本当にやりたかったことに使う“時産”のおかげで、子どもの成長を感じ、心の余裕を持つことができたといいます。

 マキさんの著書『これからの人生を豊かにする 時産 時間と心に「余白」が産まれる暮らし方』より、一部を抜粋して紹介します。


作る人が食べたいものを作る

 料理を作る人には、家計から自分の好きな食材を堂々と買い、食べたい調理法と味付けができる特権があると思います。

 わが家の場合、献立は私の裁量で決めているので私が食べたいものを作ります。用意したおかずを子どもが食べたがらないこともありますが、味見のために必ず一口は食べるように促し、それ以上食べられなくても、白ごはんと味噌汁は絶対に食べられるので、納豆や卵、ふりかけを足して食べてもらっています。

 「主食とスープがとれたらOK」と、ハードルを低くしています。

 私も10代のころ苦手だったパクチーもアボカドも、味覚が変わって食べられるようになったし、将来自立して家の外に出たらいろんな料理に出合うはずなので、必ず好きなものばかりが出る食卓でなくてもいいと思っています。いろんな人がいて、いろんな料理があって、それに対処していくのが人生の醍醐味ですから。

お米がおいしいだけで最高の食事

 「お米がおいしいと料理が手抜きできる」と言ってもあまりわかってもらえないかもしれませんが、おいしい白ごはんがあれば、おかずが雑でも全体のレベルが上がるので、私にとってはこれも時産テクニックです。

 わが家は玄米をストックして、週に一度、家庭用精米機で精米します。新鮮なお米を土鍋で炊くととってもおいしいんです。直火で8分、蒸らして12分、炊きあがりまで計約20分なので、電気炊飯器の約半分の時間で絶品の味が楽しめます。

2023.11.15(水)
筆者=マキ
撮影=杉山秀樹