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栄養管理は心がけているだけでえらい

 食欲は、大人でも疲れ具合や気候によって変動しますし、成長期まっただ中の子どもに食欲のムラがあるのは仕方ないことです。

 「3食毎回バランスの良い献立を目指さなきゃ」と頑張りすぎると心が苦しくなるので、「1週間で帳尻が合えばOK」とどっしり構えています。

 週に一度まとめて購入する食材を少しずつ使っていけば、1週間でいろんな種類の栄養が行き渡ります。

 独身時代の私はコンビニで好きなものを買って食べていて、会社の先輩に「今日もおにぎりだけなの?」と心配されていました。お肌の調子もイマイチ、身体も重く疲れていましたが、「残業のしすぎかな」と、不調と食生活が頭の中で結びついていませんでした。

 若さで乗り切れていたので医者にかかるほどでもなかったのですが、もしあの食生活を続けていたら心と身体の健康は得られなかっただろうなと感じています。

 私が食生活を見直すようになったきっかけは、妊婦健診でした。

 「毎食、手のひらサイズのたんぱく質を摂りましょう」と言われ、いつも炭水化物だけでお腹いっぱいにしていた私は驚きました。たまに「からあげクン」を買うぐらいしかたんぱく質に心当たりがなく……。お腹の中の赤ちゃんに申し訳なく思い、その日から栄養バランスを心がけるようになりました。

 子どもの成長と大人の健康に大切なたんぱく質は、肉・魚・卵・乳製品。元気に活動するための炭水化物は、おいしい白ごはんとパン。体調を整えるビタミン・ミネラルは野菜やフルーツ。また発酵食品の味噌やチーズ、ヨーグルトもストックを欠かさないようにしています。

 あまり突き詰めて考えるとしんどくなってしまうので、深刻になりすぎず、ざっくりと「肉と魚、野菜とフルーツを買って調理する」くらいの気持ちでじゅうぶんだと思います。一度買いものや献立のパターンが決まると、それを繰り返すだけで自然と食生活が整います。旬の食材が出ていたら買ってみると、その季節に必要な栄養が摂りやすいです。

マキ

シンプルライフ研究家、時産アドバイザー。夫婦とも会社員の共働きで、娘ふたりと4人暮らし。YouTube「エコナセイカツ」やDMMオンラインサロン「シンプルライフ研究会」で暮らしがラクになるヒントを発信。テレビ出演や雑誌連載、講演、ブランドとのコラボ企画、住宅プロデュースなども手がける。著書に『持たないていねいな暮らし』(すばる舎)、『しない家事』(三笠書房 知的生き方文庫)、『ゆるく暮らす』(マイナビ文庫)、『笑う家事には福来る』(主婦の友社)など多数。HP「エコナセイカツ」https://www.econaseikatsu.com/

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次の話を読む晩ご飯準備は15分。シンプルライフ研究家・マキが教える“疲れない”毎日料理のコツ

2023.11.15(水)
筆者=マキ
撮影=杉山秀樹