ドラマ25『俺たちバッドバーバーズ』で、情けなく無力だが常に厚い男を演じる中島歩さん。「精神年齢は、いまも中学生かもしれません」と笑う中島さんに、お笑い好きな一面、瞑想の習慣、そしてどんと大きな役への静かな野心について伺いました。

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「僕の精神年齢は中学生のままかもしれません」

――大学時代は落語研究会に所属していたこともあるほど、お笑いがお好きだそうですね。その感覚は今回のドラマの中でも発揮されていますか?

 お笑いが好きといっても、みんなの前でギャグを披露するタイプではありませんでした。ただ、深夜ラジオはずっと聴いていて、「人を楽しませたい」という気持ちは学生の頃から自然と持っていた気がします。だから今回も、その感覚が活かせたのかなと思います。

――サービス精神旺盛だったんですね。

 そんなに大それたものじゃないんですよ。ただ、ずっとふざけていたいだけというか。子どものまま大きくなってしまったのが、たぶん僕なんだと思います。精神年齢は、いまも現役の中学生かもしれない。だからたまに同級生と集まると、みんなすっかり大人になって、あまり面白いことを言わなくなっているのが不思議なんです。「昔は一緒にふざけていたじゃん!」って、ちょっとだけ寂しくなることもあります。

――出演中のドラマ『俺たちバッドバーバーズ』は、依頼を受けて300万円で人生を整える、裏用師たちを描いています。ご自身にとって「人生を整える」ってどんなことだと感じていますか?

 やっぱり休むことですよね。体を休ませないと、心も人生も整わないですから。仕事頑張りすぎると今回みたいに、疲れちゃいますから(笑)。でも仕事がなくても不安になっちゃって整わないってこともあるからバランスが大事ですよね。若くてまだ今みたいに仕事がもらえてないときは、周りの活躍している人たちに嫉妬しちゃって、全然整ってなかったしな。

――中島さんは瞑想をしてらっしゃるのですよね。

 そうなんです。お風呂上がりに、ほぼ毎日続けています。ビートルズやデヴィッド・リンチが好きで、その影響から始めたんですが、これが驚くほど力が抜けて、深くリラックスできるんです。やるのとやらないのとでは、体感がまるで違います。

 現場でも、自分の状態を一歩引いたところから俯瞰して見られるようになりました。カメラがどう動くのか、音声さんがどんなふうに俊敏に動いているのか――まわりの動きを受け止めながら、より意識的に演技ができるようになる。自分の気持ちとも丁寧に向き合えるし、今やるべきこと、やりたいことも自然と見えてくる。いいことづくめですね。

 さっき、精神性は中学生の頃から変わっていないとお話ししましたが、正直、歳を重ねるごとに感受性は少しずつ鈍っていくものだと思っていたんです。感情も、どこか曇っていってしまうのかな、と。でも瞑想を始めてからは、そんな感覚がすっと消えて、以前よりもずっとクリアに感動できるようになりました。それもまた、うれしい恩恵のひとつです。

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