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◆黒米とさつまいもの炊き込みご飯

 黒米とさつまいもの組み合わせは、体を温め、疲労回復と血行促進に効果的なレシピです。気温が下がり日照時間が短くなると、体が疲れやすくなり免疫バランスが崩れやすいため、風邪をひきやすくなる傾向があります。冷えを伴う疲労感や、食後に眠くなる時には、お米や芋類を食べて体のエネルギーを補ってあげましょう。

 薬膳の観点から、朝食にお米を食べることで体を温めて一日の始まりに必要な活力を得ることができると考えられています。午前中のエネルギーを持続でき、集中力を高めてくれる作用があるので、疲れがたまっている時の朝食に活用してみてはいかがでしょうか。

●材料(4人前)

・うるち米:2合
・黒米:大さじ3
・鶏ひき肉:100g
・舞茸:1pc
・さつまいも:100g
・黒炒り胡麻:大さじ3

<調味料>
・醤油:大さじ1
・みりん:大さじ1
・調理酒:大さじ1
・塩:少々

●作り方

(1)舞茸は細かく刻みます。

(2)さつまいもは皮を剥き、角切りにします。15分ほど水にさらし、アク抜きをします。

(3)米は洗ってから<調味料>の食材、2合分の水分、黒米を入れ、30分ほど吸水させます。

(4)(1)の舞茸、鶏ひき肉を入れて全体を簡単に混ぜます。

(5)(2)のさつまいもを上に散らして蓋をします。沸騰したら弱火にし、13分ほど加熱します。
※炊飯器でも同じように炊けます。

(6)炊き上がったら、擦った黒胡麻をふりかけ、全体を混ぜます。

(7)器に盛り付け完成です。

疲れた時こそ、体と心で食事を楽しんで

 疲れた時に食事で心身のケアをすることは、健康管理において大切です。今回お届けしたレシピは、疲労回復をはじめ免疫力向上に寄与します。さらに、食事は単なる栄養補給ではなく、食事の時間を楽しみ、料理をすることでストレスを軽減し、心のバランスを整えることができます。

 季節の移り変わりとともに、旬の食材も変化していきます。旬の食材を使った薬膳料理は、体を癒して心を豊かにしてくれます。自然の恵みに感謝し、疲れを回復したいときには胃腸に優しい食材を選び、よく噛んで味わってみてください。

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さとうあい

宮城県仙台市在住の料理家。フードコーディネーターや学校講師などを通して飲食業界に携わること20年以上。現在は国際中医薬膳師の資格を取得し、子どもの不調を整える薬膳料理講座や、企業へのメニュー提案などをする傍ら、レシピライターとしても活動中。

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Column

さとうあいの薬膳レシピ

季節の変わり目や、疲れなどからくる体調の変化に薬膳料理はいかがでしょう。
身近な食材を使った薬膳料理を、料理家のさとうあいさんが教えてくれます。
難しい準備は不要! 簡単でおいしいレシピの数々に体も喜ぶはず。

2024.12.07(土)
文・撮影=さとうあい