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 年末年始は家族や仲間との集まりで、美味しい料理を囲む機会が増え、つい食べ過ぎてしまうことも多い時期。楽しいイベントで、普段よりも豪華な食事や脂の多い料理、アルコールを多く摂ることもあるでしょう。このような食生活では、知らず知らずのうちに胃腸に負担をかけてしまうことに。そこで今回は国際中医薬膳師のさとうあいさんに、胃腸をいたわる雑炊、汁もの、ドリンクを伺いました。

 薬膳では、胃腸が正常に機能することで、摂取した飲食物を消化吸収し、全身に栄養を供給することができると考えます。胃腸の機能が弱ると、食欲不振や消化不良に繋がり、疲れやだるさを引き起こす原因となるわけです。

 また、胃腸と関係が深い顔のパーツである、口の周りの吹き出物や唇の乾燥、口角が切れるなどのトラブルがみられることもあります。

 今回は、お家で簡単に作れる「胃腸疲れ」に効果的な薬膳レシピをご紹介します。楽しいひとときを過ごしつつ、体をいたわりながら、新年を健康にスタートしましょう。


忙しい毎日に手軽な調理で胃腸をいたわるレシピ3選

◆鯛とブロッコリーの卵雑炊

 普段より食べ過ぎた、つい飲み過ぎた…と後悔したときに、消化を助け、胃腸を優しくケアすることができる薬膳レシピです。

 鯛はお腹の調子を整え、体力を回復してくれる食材。さらに、過度な飲食で胃腸が弱ると現れる症状、体の重だるさやむくみがあるときに、余分な水分を体外に排出する働きがあります。食べ過ぎからくる体の重さを感じた時には、鯛を活用してみましょう。

 最後にプラスする卵は、体に潤いを与えて、栄養を補ってくれます。飲食のし過ぎにより、口の渇きや体の乾燥症状、疲労感があるときにぴったりの食材です。

●材料(4人前)

・真鯛:1切れ
・ご飯:2膳分
・ブロッコリー:30g
・卵:1個
・塩:適量

●作り方

(1)鯛の骨と皮を取り除き、食べやすい大きさに切ります。

(2)ブロッコリーは、粗くみじん切りにします。

(3)鍋に、ご飯、(1)の鯛を入れ、水をヒタヒタになるまで加えて加熱します。

(4)鯛に火が入ってきたら、(2)のブロッコリーを入れて加熱します。

(5)塩で味を調え、中央にくぼみを作り、卵を割り入れます。

(6)お好みでポン酢や醤油、梅干しなどで味付けをし、卵を崩しながらいただきます。

2024.12.26(木)
文・撮影=さとうあい