厳しい暑さで、エアコンのきいた室内にいる事が多かったであろう今夏。胃腸の不調を感じていませんか。国際中医薬膳師のさとうあいさんに、食欲がない時の対策レシピを教えてもらいました。

 夏の不調を秋まで持ち越してしまうと、感染症にかかりやすくなったり、体の疲れが抜けないなどの症状に悩まされることもあります。

 まずは、胃腸がきちんと働いているか、チェックをしてみましょう。

<胃腸の不調のサイン>

・食欲の低下
・下痢や軟便
・疲れやすい
・体の浮腫み
・消化不良

 これらの症状を感じている方は、胃腸のケアが必要です。特に今の季節は、冷えからくる胃腸の不調に悩まされている方も多いようです。

 まだまだ暑い夏の陽気ですが、暦の上ではすでに秋が始まっています。冷たい食材や、暑さを冷ますことばかりに注力してしまうと、不調症状が悪化する事にもなりかねません。

 今回は、毎日のご飯で胃腸のケアができる、薬膳メニューをご紹介します。季節の変わり目を元気に迎えるために、ご活用ください。

◆胃腸の働きを助けるサバと長芋の梅紫蘇和え

 サバと長芋で胃腸の働きを回復できる、夏にぴったりの薬膳料理です。食欲不振を改善し、お腹を温める効果のある、大葉と組み合わせて仕上げます。さっぱりとした味付けと香りが、食欲の低下している方にもおすすめです。

 すでに胃腸の不快症状がある方は、長芋は生食しないように気を付けましょう。

 気力の衰えや、疲れやすさを感じている方は、炒めたキノコ類を合わせても美味しく召し上がれますよ。冷えた胃腸を温め、回復させる効果もあるので、エアコンがきいた場所で過ごす事が多かった日には、ぜひご活用ください。

●材料(4人前)

・塩サバ:2枚
・長芋:200g
・梅干し:2個
・大葉:4枚

<調味料>
・醤油:小さじ1
・水:大さじ2
・米酢:大さじ1

●作り方

(1)塩サバは、1センチ幅に切ります。長芋は、皮を剥いたら、サバと大きさを合わせて棒状に切ります。

(2)弱火のグリルで、10分ほど加熱します。

(3)梅干しは種を取り除きみじん切りにします。大葉は千切りにします。

(4)ボウルに(2)のサバ、長芋を入れます。<調味料>を入れて全体を混ぜます。

(5)(3)の梅干し、大葉を入れてよく混ぜ、冷蔵庫で味をなじませます。

(6)器に盛り付けて完成です。

2024.09.07(土)
文・撮影=さとうあい