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さとうあいの薬膳レシピ #49
さとうあいの薬膳レシピ #50
夏をどう過ごすかで“冬の冷え”が防げるそう。国際中医薬膳師のさとうあいさんに、夏にするべき養生法を教えてもらいました。
連日の猛暑日により、年々気温の上昇が気になりますね。エアコンのきいた室内でないと、体温の調整が難しいほどです。しかし、体を冷やすことや涼しい環境に身を置くことばかり気にしてはいませんか。
薬膳では「冬病夏治(とうびょうかち)」という言葉があり、冬の不調は夏の過ごし方によって変わるとされています。夏の暑い時期からケアをすることで、冬に起きやすい不調に備えることができますよ。
関節痛や冷え性、しもやけ、腰痛、喘息などは冷えが原因となる不調症状です。毎年冬にこれらの症状に悩まされる経験がある方は、夏の過ごし方を見直してみてはいかがでしょうか。

暑い時に体の冷える食べ物ばかり食べてしまうと、冷えの症状が出ます。冷えが原因の代表的な症状としては、
・お腹が冷たい
・下痢や軟便
・下半身のだるさ
・気力や体力の低下
・食欲の低下
・むくみやすい
・疲れが取れにくい
などです。
これらの症状を感じている方は、今回ご紹介する食事のケアや、生活の養生法を参考に夏を過ごしてみてはいかがでしょうか。もちろん適度にエアコンを利用して、涼を感じることも大事ですが、冬に体調を崩すことが多い方はぜひご活用ください。
◆冷たい食べ物を食べ過ぎない

冷たい飲み物やアイスだけでは、実は体は一時的にしか冷えないことをご存知でしょうか。しかも、冷たいものを食べ過ぎてしまうことで、お腹の調子が悪くなったり、夏なのに冷えに悩まされたりしてしまうことにもなりかねません。
特に気をつけたいのが
・アイスやかき氷
・刺身やサラダなどの未加熱の食事
・ビール
・アイスコーヒーなど氷入りの飲み物
これらの食べ物を毎日食べ続けてしまうと、秋から冬にかけて体の冷えが治りにくくなると、薬膳では考えられています。

効果的に体の内側を冷やす食材は、ココナッツウォーターやスイカ、パイナップル、メロン、トマト、苦瓜などです。特に南国のフルーツは、暑さによる不調を改善してくれる効果が高いものが多いので、積極的に取り入れてみましょう。

そして、すでに冷えを感じている時や、冷たいものを食べ過ぎた時には、体を温める食事や食材も活用しましょう。冷たい麺料理や、生ものを食べる際には、スープ料理や蒸し料理などと合わせて食べることがおすすめです。また、体を温める食材を組み合わせることも効果的です。
<体を温める食材>
ニラ、白葱、生姜、なつめ、シナモン、鶏肉、鮭、胡椒、花椒など
2024.08.28(水)
文・撮影=さとうあい