人気No.1。ボーダー柄ともっちり食感の「クエ・ラピス」

ボーダーTシャツのような愛らしい“しましま”は、蒸しあがりにムラが出ないように工夫された調理法。一層ずつ順に蒸していくので、大変手間がかかる。

 マレーシア人にもっとも親しまれているお菓子「クエ・ラピス」。もっちりとした食感と“しましま”の層になった色合いが特徴。米粉の生地には、ココナッツミルクを加えているので、噛むごとにまろやかな甘みが口中に広がります。初めて食べたときから食感と味になじみがあるなぁと思ったのですが、そうそうこの味、名古屋の“ういろう”にそっくり! 日本人の口にもぴったりハマる味なのです。

「クエ」はお菓子、「ラピス」は層という意味。緑、黄、青と様々な“しましま”色の「クエ・ラピス」があるが、クラシックなタイプはピンクと白の紅白。色は違っても味はほぼ同じ。
「クエ・ラピス」は、そのまま縦方向にカプッと食べるものだが、なぜかマレーシアの子ども達は1層ずつ剥して食べる。ポッキーのチョコだけを先に舐めるみたいなもの?
パサマラム(夜市)で「クエ・ラピス」を買い、歩きながら食べる。これぞ至福のとき。(写真提供:藤川真由子さん)

2015.05.15(金)
文=古川 音
撮影=古川 音、三浦奈穂子