2025年の香港映画界で大きな話題を呼んだ、ノスタルジックな恋愛映画『ラスト・ソング・フォー・ユー』。美しい旋律とともに、香港・長洲島と日本・高知県の風情ある景色も見どころで、日本での劇場公開も切望されている。
本作の主演であり香港の国民的俳優イーキン・チェン、ジル・レオン監督、そして音楽を手がけたチャン・クォンウィン。それぞれに、本作への思いやイーキンの魅力を伺った。
今までやったことがないラブストーリー
――まず、この3人が映画『ラスト・ソング・フォー・ユー』でタッグを組むことになった経緯を教えてください。
ジル・レオン この映画の脚本は私が執筆しました。まずはプロデューサーを引き受けてくれたウィルソン・イップ監督らと、「主人公センワーを誰に演じてもらうのが最適か」という点について話し合いました。その結果、全員一致でイーキン・チェンさんの名前が挙がり、出演をオファーすることに。イーキンさんは「とても興味がある。ぜひやらせてほしい」と快く引き受けてくださいました。
さらにその際、イーキンさんが親友でもある作曲家チャン・クォンウィンさんを紹介してくださったのです。チャンさんには音楽制作だけでなく、センワーという人物像の構築にも深く関わっていただき、作品全体を支える重要な存在となりました。
――本作はイーキンさんにとって、久しぶりのラブストーリー出演となりましたが、出演オファーが来たときの率直な感想は?
イーキン・チェン 私の世間的なイメージといえば、『欲望の街/古惑仔』シリーズのようなアクション映画の印象が強いかと思います。なので、「なんで、私に?」という驚きもありましたが、素直に嬉しかったです。
私が演じる主人公が自分の娘くらいの年代の女のコと交流していくことで、学生時代の淡いタブストーリーがどんどん明らかになっていくという、ちょっと複雑な構成にも惹かれました。「これは、自分にとってチャレンジングな作品になる」という期待もあり、実際に演じていても、とても楽しかったです。
