●ストイックちょんまげ賞…横浜流星
「べらぼう」主演の横浜流星。ストイックに役を生きることで知られる彼だが、その姿勢は早くも「べらぼう」のヅラに表れている。画像を見ると、髷部分が小さく、月代部分がかなり広い。あんな難易度の高いヅラを己のものにするとは……。しかも彼の声は、絶対時代劇と合う。「しゃらくせぇ!」と吹き出しをつけたくなるストイック江戸ちょんまげ俳優の道を切り拓きそうだ。
●美剣士ちょんまげ賞…渡邊圭祐・板垣李光人
長らく、京本政樹があまりにも圧倒的だった美剣士ちょんまげ枠に2人も有望株が……! 映画「八犬伝」から2人選出である。板垣さんの性別を超えた変身ぶりは忍者も似合うのではないか。渡邊さんは、「必殺仕事人」のリメイク企画がもう一度持ち上がれば、京本さんが魅せた「組紐屋の竜」を継いでいただきたい。
ちょんまげちょんまげと書きすぎてゲシュタルト崩壊気味だが、いやはや、選ぶのに苦労するほどのクオリティの高さ! 彼らに加え、ちょんまげ俳優の重鎮、役所広司さん、内野聖陽さん、北大路欣也さん、松平健さんがいて(西田敏行さんが亡くなってしまったのは本当につらいが……)、中村獅童さんに野村萬斎さん、片岡愛之助さんといった、ちょんまげ俳優としての天賦の才を持った中堅実力派もガッチリいる。
NetflixでもAmazonプライムビデオでも地上波でも映画でも、どんとこいタイムスリップ! 日本の時代劇の未来は明るい――。
もうすぐ2025年。服装もヘアスタイルも、そして生き方もすっかり変わったが、永遠に変わらない美学は心の中に。
みなさんの大好きなちょんまげ俳優は誰でしょう。またいつの日か、ベスト・オブ・ちょんまげ、更新できますように。
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Column
田中稲の勝手に再ブーム
80~90年代というエンタメの黄金時代、ピカピカに輝いていた、あの人、あのドラマ、あのマンガ。これらを青春の思い出で終わらせていませんか? いえいえ、実はまだそのブームは「夢の途中」! 時の流れを味方につけ、新しい魅力を備えた熟成エンタを勝手にロックオンし、紹介します。
2024.12.12(木)
文=田中 稲