2025年大阪・関西万博の会期中、ポーランド館ではショパンのピアノコンサートをはじめ、アートやグルメ、エンタメが次々と展開し、来場者の五感を豊かに刺激していました。
なかでも大きな注目を集めたのが、9月18日の「ワルシャワ・デイ」と19日の「ポーランド観光・スポーツの日」、そして大阪市内で行われたミシュラン星付きシェフによる特別なフォー・ハンズ・ディナー。ポーランドの多彩な魅力が凝縮した数日間の出来事を、あらためてご紹介します。
大阪・関西万博2025に登場したポーランド館は、音楽・アート・食を軸に、ヨーロッパの国ポーランドの「いま」を紹介する場となりました。館内ではショパンゆかりのアーティストによるピアノコンサートや、家族連れも楽しめる体験型の展示が連日行われ、会期を通して多くの来場者でにぎわいました。
オープニングは、ワルシャワ・ショパン空港からのピアノ生中継
9月19日の「スポーツ・観光の日」には、ワルシャワ・フレデリック・ショパン国際空港でオープニングセレモニーと記念モニュメントの除幕式が行われました。その様子は大阪のポーランド館とライブでつながり、来場者はスクリーン越しに空港の観客へ手を振ったり、日ポ両語のメッセージボードで思いを届けたりと、二つの都市がひとつの空間のように感じられるひとときとなりました。
さらに印象的だったのは、空港のピアノから流れたショパンの名曲です。遠くポーランドで奏でられているはずの音色が、ほとんど時差を感じさせず会場に届き、静かな感動が広がりました。万博会場にいながら、ワルシャワの空気を肌で感じるような、特別な時間でした。
Netflixドラマ『ウィッチャー』のキャラクターが来場者を魅了
世界中で人気を博したNetflixドラマ『ウィッチャー』。その原作は、ポーランドの作家アンジェイ・サプコフスキによるファンタジー小説で、ゲーム版も日本で高い評価を受けています。9月19日、そんな『ウィッチャー』のキャラクターに扮したコスプレイヤーたちがポーランド館に登場すると、思わず歓声を上げる来場者の姿に会場は一気に熱気に包まれました。リアルに再現された衣装や世界観に、通りがかりの人々も思わず写真を撮りたくなるほどの盛り上がりに。
キュリー夫人が愛した朝食メニューを再現
9月18日の「ワルシャワ・デイ」では、ワルシャワ出身のノーベル賞受賞者、マリア・スクウォドフスカ=キュリー(キュリー夫人)と、20世紀を代表する物理学者アルベルト・アインシュタインが、1911年から1932年にかけて交わした往復書簡集の日本語版が披露されました。この特別な出版を記念して、イベント会場では、キュリー夫人が20世紀初頭に日常的に口にしていたという朝食が再現され、メディア向けに紹介されました。
ミシュランシェフがふるまう特別ランチ
ポーランド・ワルシャワの人気レストラン「Nolita(ノリータ)」のスターシェフ、ヤツェク・グロホヴィナ氏が、大阪・関西万博のポーランド館に登場! 屋外エリアには、グロホヴィナ氏による特別メニューを求めて長蛇の列ができていました。この日の目玉は、鰻を使ったオリジナルのジュレックスープと、ミソウォッカをソースに添えたフォアグラの一皿。ポーランドと日本の食文化が繊細に融合した、まさに唯一無二の創作料理です。
こだわり抜いた食材と、感性あふれるプレゼンテーションに、ゲストたちも「これは忘れられない味」と感動。秋空の下、舌でも心でも楽しめる、特別な食体験となりました。
日本とポーランドを結ぶ、一夜限りのコラボディナー
ワルシャワの名店「ノリータ」で高い評価を得るヤツェク・グロホヴィナシェフは、大阪「ラ・シーム」を率いる高田裕介シェフとともに、一夜限りの「フォー・ハンズ・ディナー」を開催しました。二人が見つめたのは、それぞれの土地が育ててきた素材の魅力と、ポーランドの発酵文化、日本の繊細な技法。その掛け合わせから、ここでしか味わえないコースが生まれました。
ポーランド産の食材を高田シェフが軽やかに再解釈した皿や、日本の調理技術とポーランドの郷土性が響き合う一品など、ていねいに仕上げられた料理が次々とテーブルに運ばれます。食に関心の高い来場者たちは一皿ごとにその奥行きを楽しみ、二人のシェフが紡ぎ出す新しい味の世界に魅了されていました。食が国と国をつなぎ、文化が近づく瞬間を感じられる、印象深い夜となりました。
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- Editor 鈴木幸子(らきカンパニー)
Text=Polish Tourism Organisation
Photo=Polish Tourism Organisation, Maciej Komorowski/Dominika Jaruga - category










