●策士ちょんまげ賞…風間俊介

  近年、知的ちょんまげポジといえば風間俊介さん。にこやかに見えて笑っていない目、あまり口を開けず話すのに滑舌の良いセリフ回し。全身から溢れ出る策士な風情は、ポスト石坂浩二さんの香りもする。味方だと超安心、敵だとヤバ怖い。ちなみに次期大河「べらぼう」では、主役・蔦屋重三郎のライバル、鶴屋喜右衛門を演じる。ぜひ、今後も主人公にいろんな企みを仕掛け、物語にスリルとサスペンスをもたらしてほしい。

●キセルちょんまげ賞…安田顕

 「べらぼう」のキャラクター紹介でのけぞったのは、安田顕さんの平賀源内である。まんま源内じゃん(震)! 2024年冬クール、小芝風花さん主演の「大奥」で見せた悪代官・田沼意次の怪演も素晴らしかったが、今回はちょんまげに加え、キセルがいい仕事をしている。Wikipediaの平賀源内ページにある肖像画が安田顕さんに替わっていても、私は見逃すだろう。

●何色にでも染まりそうな有望ちょんまげ賞…仲野太賀

 ちょんまげ俳優のなかでも「カメレオンちょんまげ」として最も期待大なのが仲野太賀さん。非常にベーシックな日本的童顔プラス、確かな演技力。絶対似合う似合うと思っていたが、思った以上に似合う! 「十一人の賊軍」の乱れちょんまげは神。2026年の大河ドラマ「豊臣兄弟!」の主演も決まったことだし、今後も時代劇をガンガン盛り上げていってほしい!

2024.12.12(木)
文=田中 稲