この記事の連載

 ミュージアムホテルならではの日本美を体現できる、目黒駅の近くにある「ホテル雅叙園東京」。今年も美術工芸品のようなクリスマスケーキが揃います。

 ペストリー料理長 生野剛哉さんが4月から試作を重ね、ケーキの断面を定規で測りミリ単位で計算した、細部までこだわる新作も登場。和の美しさが光るクリスマスケーキで聖夜を雅に彩りましょう。


日本美術工芸品のようなクリスマス玉手箱

 文化財「百段階段」をはじめ、館内各所を飾る組子細工をモチーフにした紅白のチョコレートで、2段重の小箱に仕上げた玉手箱。

 一の重には、PATISSERIE「栞杏 1928」のショコラや焼菓子、ペストリー料理長・生野剛哉さんが28年間作り続けているシグネチャー「シシリアン」をはじめとするプティ・アントルメがギュッと詰まっています。

 二の重には三浦半島のイチゴ農園「嘉山農園」のイチゴを贅沢に使用したクリスマスの人気 No.1「嘉山農園の苺ショートケーキ」がぎっしりと詰められています。玉手箱を開けると完熟したイチゴの香りが、ふわりと広がります。

 ホテル雅叙園東京らしい雅なスイーツを詰め込んだまさしく宝箱のような逸品です。

柑橘の清々しい爽やかさが広がる軽やかな逸品

 ふんわり、シュワリとほどけていく、ゼラチン不使用のミルキーなホワイトチョコレートムースの中には、カラマンシーの柑橘らしい清々しい酸味のジュレとムースが隠れています。

 また、マロンのムースと、砕いたマロンを忍ばせることで、一口ごとにまろやかな甘さが広がります。お腹いっぱいに食べた後でも、軽やかにデセール感覚で味わって。

2024.09.13(金)
文=下井美奈子