イポーでは、朝7時から食欲を全開に!

 ニュータウンには、点心の店がひしめきあう点心タウンがあります。週末にもなると、地元の家族連れや地方からの観光客が大型バスでのりつけ、どの店も早朝から大にぎわい。

「玉福満(ヨック・フック・モン)」。おすすめは、海老蒸し餃子(ハーガオ)、湯葉巻き、大根餅、米粉を蒸したチーチョンファン、お粥など。同じ通りの「富山茶楼」「明閣」も人気。

 イポーには中国系マレーシア人、それも点心の本場である広東省をルーツにもつ人が多く暮らしていて、彼らにとって点心は日常の食文化。舌の肥えたイポー人によって大事に受け継がれた点心は、どれを食べても絶品です。

 ちなみに、マレーシアでは、点心は朝か昼に食べるもの。午後になると、人気の料理は品切れになり鮮度も落ちるので、できるだけ早起きして食べにいきましょう。

 点心タウンから歩いて10分、今度はチキンタウンへ。

「老黄(ロウ・ウォン)」のイポーチキン。醤油風味のさっぱりソースとチリソースをつけて食べる。

 イポーという地名を冠した名物の鶏料理「イポーチキン」。これを食べるために、わざわざクアラルンプールから車で訪れる人がいるほどの有名ぶり。旨みの濃い地鶏を使うのが特徴で、しっとりゆでられた身はやわらかすぎず、ほどよい歯ごたえがあります。

おかずには、イポーの天然水で育てられたみずみずしくてシャキシャキ食感のもやしを合わせよう。

 サッと醤油タレをあえただけのゆでもやしなのに、今まで食べていたもやしは何なの!? と叫びたくなるおいしさ。このイポーもやしの驚きのおいしさについては、本コラム担当編集Uさんの記事があるので、こちらもぜひ。

» 「美味なる“もやし”を求めて10時間 マレーシアの食都イポーで食べてきた!」

2017.04.07(金)
文・撮影=古川 音(マレーシアごはんの会)