ウナギ界のトップアイドルが集結!? 7大ブランドウナギに会える店

ウナギの一品料理だけでもサプライズ満載ですが、この店で何よりワクワクするのは、7つのブランドウナギが揃い、焼き方も関東風の江戸焼き・関西風の地焼きから選べるという選択肢の幅の広さ! というのも、ここは有名鰻料理店に多くの職人を紹介している川魚中心の調理師会『野田屋東庖会』の直営店で、明治元年創業から続く匠の技が味わえるというスペシャリスト集団の店。

天然ウナギに限りなく近いと言われる稀少な「共水うなぎ」に、水と餌に気遣い天然ウナギを凌駕する栄養価を実現した「和匠うなぎ」、皮も身も柔らかなイソフラボン仕様の「兼光 葵うなぎ」など4種のブランド養殖鰻に加え、「児島湾 天然青鰻」など3種のブランド天然鰻を安定的に提供。
こんなに種類を揃えているお店、ほかにはありません。どれも魅力的で何を食べようか迷ってしまうのですが、お店の方がとても丁寧に味の特徴や、地焼きが好きならこのブランドがおすすめなどアドバイスしてくれるので、相談しながら決めてみて(ブランドウナギは数量限定で売り切れ必至。入荷がない日もあるため、予約時に要ご確認を)。

ふたを開ければ、脂が艶っと輝く黄金色の蒲焼が登場! 炭火で焼いていますが、焦げはなくふっくら焼き上がっています。野田屋流“万遍返しの本焼き”という手法で、脂はほどよく落ち、タレはキリッと辛口。肉厚なウナギでかなりのボリュームですが、焼きとタレの塩梅が絶妙で最後まで飽きずにペロリと楽しめてしまいます。

白焼も蒲焼も食べたいとなったら、一尾を半分ずつ焼き分けてもらうというわがままもOK。白焼は皮がパリッ、脂が甘い! 身の分厚さに感動しつつ、塩で食べれば身のうまさが引き立ち、しょうゆ&ワサビで食べれば脂のピュアさが引き立ちます。そしてねっとりとろける蒲焼は粒立ちのいいごはんに絡んで、まさに口福。
土用の丑の日は、店頭でお弁当の販売を行っています。国産ウナギ一尾を使った「うぐいす弁当」4,500円(2025/7/19~21の3日間)は予約もOK! 店内グランドメニューのテイクアウトもできます。また、繁忙期は一品料理を一部制限しているそうなので、お店に要ご確認を。
【うなぎ小話】
土用の丑の日といえば、ウナギを食べて夏バテ防止というのが一般的に知られていますが、薬草風呂に入る「丑湯(うしゆ)」という習慣があるのをご存じですか? 江戸時代には、魔よけにいいとされる桃の葉を入れた「ももの葉湯」が丑湯とされ、無病息災を願ったそう。桃の葉には日焼けやあせもなど、夏の肌トラブルの改善や美肌効果が期待できるので、猛暑厳しい日本の夏にぴったり。
東京都の銭湯でも毎年、夏の土用の丑の日に「ももの葉湯」を実施しています。ひとっ風呂あびてからウナギを食べ、夏の元気をチャージしてください。
のだや

所在地 東京都台東区下谷2-3-1
電話番号 03-3872-0517
営業時間 11:00~14:30(売り切れ次第閉店)、17:30~20:00(売り切れ次第閉店)
定休日 月曜(祝日の場合は営業、翌日休み)
交通 東京メトロ日比谷線・入谷駅より徒歩1分
Facebook @unagi.nodaya

Column
教えて! ウナギ大好き、ウ大臣
ウナギは好きですか? 白いごはんにこってり蒲焼。「今日はウナギ!」という日は無性にテンションが上がります。食や旅の取材で日本中を飛び回るウナギ大好きライター・嶺月香里さんが「ウ」の話を聞かせてくれます。
2025.07.19(土)
文・撮影=嶺月香里