誰しもが虜になる藤色の餡
◆青柳正家
向島にある「青柳正家」。昭和23年創業の和菓子屋で、一條実孝公によって「正家」の名を賜った由緒正しきお店です。名物の栗羊羹と並び、長く愛されるのが「菊最中」。あんこが重なった大胆なフォルムは、一度見たら忘れられません。
ヘラを使ってあんこをこの形にするのは相当難しいそうで、何年もかけて習得していく、まさに職人技です。これほどボリュームがあると、甘すぎるのではと思うかもしれないけど、このこし餡がいくらでも食べられると思うくらい絶品。
甘さも舌触りも絶妙で、手間ひまかけて仕上げる藤色の餡は、こし餡の概念が変わるほど心に残る美味しさ。皮も厚みがあって存在感が強く、あんことのバランスも素晴らスィーツ!
菊の花を模した上品な佇まいも、大切な贈り物にぴったりです。
菓匠 青柳正家
所在地 東京都墨田区向島2-15-9
電話番号 03-3622-0028
https://www.aoyagiseike.jp/
Column
スイーツなかのの「よろスィーツ月報」
一万種類以上ものスイーツを食べ歩いた実績を誇り、今も日々その数を更新中のスイーツ芸人のスイーツなかのさんが、実際に食べておいしかった今いちおしの旬なスイーツを自信を持ってお届け!
2024.05.10(金)
文=スイーツなかの
撮影=深野未季