あまたのファンに惜しまれつつも、2026年、引退の時を迎える「にっぽん丸」。コンパクトな船体だからこそ楽しめる日本の絶景を、今こそ旅したい。


美しき名勝の島々を伝統ある客船で旅する

 日本のクルーズ文化を牽引し続ける客船、「にっぽん丸」。

 “食のにっぽん丸”と呼ばれるほどの美食や、日本で初めて採用したバトラーサービスを含むホスピタリティの高さなど、日本らしいきめ細やかなもてなしで多くの人々を魅了している。

 中でも大きな特色が、コンパクトな船体を生かした離島巡りや、大型船が立ち寄れない寄港地を訪れる多彩なクルーズコースだ。

 たとえば沖縄では、エメラルドグリーンの海が広がる久米島や石垣島など、「にっぽん丸」ならではのアイランドホッピングで壮大なネイチャーシーンを楽しませてくれる。

 その「にっぽん丸」が2026年5月、長い歴史に終止符を打ち、引退の時を迎える。

 グランド・フィナーレとなる4~5月には、これまで幾度も立ち寄り、好評を博した寄港地を中心に巡るクルーズも予定されているという。

 1990年のデビュー以来35年間にわたり60万人もの乗客に唯一無二のクルーズ体験を提供し“この船だからこそ”と愛されてきた名客船が、洋上を去るのは寂しい。

 しかし、その伝統と想いは、2024年にデビューした「MITSUI OCEAN FUJI(三井オーシャンフジ)」、さらに26年に就航予定の「MITSUI OCEAN SAKURA(三井オーシャンサクラ)」が引き継いでいく。

 “素晴らしい旅をありがとう”の気持ちを込めて、レジェンド客船「にっぽん丸」で日本の絶景を味わいたい。

にっぽん丸

SHIP DATA  
総トン数 22,472t
全長/全幅 166.6m/24m
乗客定員数 最大422名 乗組員数‥230名
就航 1990年就航、2010年、2020年改装

[飛んでクルーズ沖縄Aコース~粟国島・久米島~]

内容 那覇を起点に粟国島・久米島を巡る4日間。
沖縄のスウィーツやドリンクを提供する「にっぽん丸美ら海カフェ」を船上でオープン。
料金(1名) 165,000円~(2名1室利用時)※空室確認は要問合せ
開催日 2025年11月19日(水)~22日(土)


三井オーシャンクルーズ クルーズデスク

フリーダイヤル 0120-791-211
公式ホームページはこちら

Column

CREA Traveller

文藝春秋が発行するラグジュアリートラベルマガジン「CREA Traveller」の公式サイト。国内外の憧れのデスティネーションの魅力と、ハイクオリティな旅の情報をお届けします。

2025.10.15(水)
文=張替裕子(ジラフ)

CREA Traveller 2025年秋号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

HOTEL 地球の美しいものを見に行く

CREA Traveller 2025年秋号

HOTEL 地球の美しいものを見に行く

特別定価1,650円(税込)