●治療は30分程度
では、実際の流れです。
予約した日時にクリニックを訪れると、まずは個室に案内されました。
婦人科に関する悩みや現在の健康状態などを記入して待っていると、看護師さんがやってきて血圧を測定。その後、診察室に移動して、岸先生から治療説明を受けます。
「レーザー治療は出力モードの波形や強さでさまざまな施術があります。同じ治療器を使いますが、使用するアダプターや先端に取り付けるアタッチメントが違います」
具体的な内容については、動画も交えながら詳しく教えていただきました。
Fotona社
https://www.fotona-smooth.com/
●インティマレーザーのメーカー「Fotona社」のホームページでは治療内容が確認できる。
説明によると、まずはタンポンのアプリケーターのような「透明の筒」を膣に入れておいて、その中に長さ10センチほどの「装置」を入れます。イメージとしては、タンポン本体になるでしょうか。この装置の先端からレーザーが照射されます。
「このレーザー治療は、膣表面の熱を上げすぎずに、内部の層を温めるので、痛みがほぼないのが特徴です。お話ししながら調整しますので安心して下さい」
●治療の実際
説明後、同意書にサインをして、治療室へ移動します。
紙スカートに着替えたら、診察台に座ってスタンバイ。
麻酔クリームを塗って10分ほど待機したら、照射です。
「では、照射していきますよ」という先生のお声がけで、「照射口」からレーザーが照射されていきます。
3分程度で全体を照射し終えたら、30秒程度休息を挟んで「また照射する」のを計3回。
痛みについては、最初に機械を入れる時に違和感があったのと、一回目の照射の時に少し熱さを感じましたが、先生に伝えたら即調整していただけたので、最後まで問題ありませんでした。
結構あっという間に終わり、診察台に乗ってからの所要時間は30分程度。
着替えたあとも、問題が起こらないかを確認するために30分ほど個室で休憩し、血圧を測定してもらったり、アフターケアの説明をしてもらったりして、治療終了となりました。クリニックにいた時間は全部で1時間半程度でした。
「術後は少し腫れるのでヒリヒリすることもあるかもしれませんが、3日以内に収まりますので安心してください」と先生に説明された通り、その日はトイレに行くたびにヒリヒリした他、下腹部に重だるさがありました。が、これまた説明された通り、翌日にはほとんどなくなり、3日目には普通になりました。
肝心の効果についてですが、体験後3週間経過した今の感想としては、「やってよかった!」です。
そもそも治療終了直後から、内部が「シャキーン」として自分でも引き締まるのを感じましたし、その後は患部が「再生された」感覚を体感。イメージとしては、ベリーダンスをする時に言われるような「インナーをひき上げる感じ」を身体が自発的にやってくれている印象で、意味もなくお尻をキュッとさせていたくなる時期が1週間ほど続き、その後はさらに下腹部前面もアップさせていたくなり、結果として、「股上」部分がとても引き締まりました!
インナーマッスルが(勝手に)鍛えられた印象で、治療後は24時間体制で下腹部が自発的に活動。そのため、全体的に燃えやすい身体になっただけでなく、筋肉を使うようになったおかげか、なんと姿勢までも改善。「膣って、本当に女性の要なのだな」と思わされました。
なお、中から引き上げられるようになった印象があるので、「脱」問題の不安を抱える人にはうってつけだと感じましたし、「再生感」も体感したので、潤い系や萎縮系の悩みを抱える人にも良さそうだと思いました。
「加齢によるさまざまな症状に対して医療レーザーを使う治療法は、これまで手術やホルモン剤投与以外の治療方法がなかった疾患に対する新たな治療法として期待されています。外陰部や乳輪などの黒ずみ除去などの美容的治療法としても効果がありますし、ホルモンバランスの乱れなどによる薄毛の治療、頭皮の育毛促進にも効果があるとされています」と、岸先生。
今現在悩みを抱えている人だけでなく、将来の過ごしやすさのためにも、いろんな世代の方が心に留めておいていい情報ではないかと思いました。
治療は、「基本的には、最初は2~3カ月に一度のペースで2、3回繰り返し、安定したら、半年ないし1年に一度治療するのがオススメです」とのこと。
最新の医療レーザーと、長年の経験で培われた岸先生の手技の相乗効果が、安心できる治療を生み出しているのだと感じました。岸先生、ありがとうございました。
岸 郁子(きし・いくこ)先生
産婦人科医。東京都済生会中央病院産婦人科部長、「KISHI CLINICA FEMINA(キシ・クリニカ・フェミナ)」院長。慶應義塾大学医学部卒業、慶應義塾大学医学部産婦人科非常勤講師。
KISHI CLINICA FEMINA
https://www.kishiclinicafemina.jp/
※なお、KISHI CLINICA FEMINAでは、平日は22時まで、土・日・祝日も診療を行っている(要予約)。
※レーザー治療は自費治療です。
・尿漏れ・膣萎縮治療など:費用目安 150,000円(税別)
・外陰部の黒ずみ除去:費用目安 100,000円(税別)
・育毛促進:費用目安 100,000円(税別)
Column
にらさわあきこの日々是実践美容道
新人美容研究家のにらさわあきこが取り組む美容道。アラフォー超えて、本格的に真剣に取り組むことになった「美容体験」や「美容習慣」の考察記。
2021.07.11(日)
文・撮影=にらさわあきこ
資料提供=KISHI CLINICA FEMINA、ハルテック株式会社、Fotona d.o.o.