●再ブーム懐かしソング部門:「真夜中のドア/Stay With Me」(松原みき)

 今、40年の時を超え、世界で大ヒット‼ サブスクで火がつき、「Apple Music J-Popランキング」では47カ国でトップ10入りしたってすごすぎる!

 私がよく行くBARにジュークボックスが置いてあるのだが、高田みづえの「硝子坂」が外国人のお客さんに大人気で、何度もこの曲をかけ、ノリノリで踊る人が多いそうだ。

 世界でツボる曲というのがある。かつて日本で高く評価された曲が今、配信という形で世界に知れ渡り、多くの人をウキウキさせる。

 そんな胸アツ再ブーム曲がこれからもガンガン出てくるだろう。

●再ブーム番組賞:「金曜ロードSHOW!」

 ここ数年全然チェックしていなかったが、今年、ものすごくお世話になったのが日本テレビの「金曜ロードショー」。いや、「金曜ロードSHOW!」。

 こんなハジケたタイトルに変わっていることすら知らなかった……。

 コロナで鬱鬱しているとき、大好きな「天使にラブ・ソングを…」を放送してくれた恩は一生忘れない。

 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズも嬉しかったし、視聴者リクエスト企画が最高で映画の良さを思い出させてもらった。

 ありがとう、金ロー! いやー映画って、本当に素晴らしいですね。


 名作が放つ希望は半永久的に腐らない。しかも何度も観たり聴いたりするたび、プリズムのように感動の光が変わる!

 この厳しい環境でも、新しい作品もどんどん生まれていて、これまた50年後とか100年後の人達の心の支えになったりするのだろうなあ。想像するだけでワクワクする。

 エンターテインメントは、生きる気力を発生させる永久装置。

 みなさんの再ブーム大賞はなんですか?

田中 稲(たなか いね)

大阪の編集プロダクション・オフィステイクオーに所属し『刑事ドラマ・ミステリーがよくわかる警察入門』(実業之日本社)など多数に執筆参加。個人では昭和歌謡・ドラマ、都市伝説、世代研究、紅白歌合戦を中心に執筆する日々。著書に『昭和歌謡 出る単 1008語』(誠文堂新光社)など。
●オフィステイクオー http://www.take-o.net/

Column

田中稲の勝手に再ブーム

80~90年代というエンタメの黄金時代、ピカピカに輝いていた、あの人、あのドラマ、あのマンガ。これらを青春の思い出で終わらせていませんか? いえいえ、実はまだそのブームは「夢の途中」! 時の流れを味方につけ、新しい魅力を備えた熟成エンタを勝手にロックオンし、紹介します。

2020.12.16(水)
文=田中 稲