紅白史に残る無観客フェスティバルの名場面を今さらながら振り返る

 今年も遅れてきた紅白歌合戦レポ。内容はともかく、アップするタイミングだけは大トリ候補の私である。

 「そうそう、二階堂ふみさん素晴らしかったなあ! 椎名林檎さんとの『林檎さん、お美しい』『ふみさんも大役を見事お果たしになって』というやり取りは萌えたわ……」などひとりブツブツ言いながら、ついつい、時の過ぎゆくままにこの身を(様々な媒体の紅白の感想記事を読むことに)任せてしまった。

 そして感想記事でまた新しい発見があり、感動ポイントが増えていく魔のコンテンツ、それが紅白……。

 さて、2020年の紅白歌合戦はいつもとは別モノと観る前から覚悟していた。そもそも紅白はベテランを若手が大勢で応援したり、花柳糸之社中さんが客席通路を埋め尽くし踊ったり、合唱隊が迫力あるハーモニーで盛り上げたり、「密」こそ見どころ。

 今年はそれを避け、どう仕掛けるのか。ドキドキしながら観ていたおかげで喉が渇き、ミカンの消費量は例年の倍!

 ディズニーメドレーに思い入れがない私でも、今回の氷川きよしさんと二階堂ふみさんの「ホール・ニュー・ワールド」には参った。可憐。この二文字しか見つからない。可憐! 尊すぎるよK&F(きよし&ふみ)!

 さあ、また興奮がぶり返してきた。

 毎回遅すぎるタイミングをカバーしてくれる文春撮影班のリハーサル写真があるのだが、コロナ対策で今回は撮影断念。

 が、代わりに出演アーティストたちの「紅白が終わったあとの充実フェイス」が載ったSNSを一部掲載!

 ほんの一部分ではあるが、ヒュルリラと時間を巻き戻し、紅白史に残る無観客フェスティバルの名場面を振り返ろう!

2021.01.22(金)
文=田中 稲