「俺を信じろ!」マサの一言に救われて……
ステイホームが始まり約1か月。
家は楽しい。なんたって気楽だし……と思い込むようにしてきたが、5月の頭くらいは、んもうイライラがピーク!
ぬおお、そろそろ外に出たいよパトラッシュ!
もう誰でもいいから、明るい未来を約束してほしい。
「大丈夫だよ。私を信じなさい」と言い切ってほしい。誰か!
そう思っていたら、意外な人が言ってくれた。三浦翔平演じる、ドラマ「M」のマサである。
「俺を信じろ!」
毎回熱く励ます視線の先にはアユ役の安斉かれんがいるのだが、今や「三浦翔平が私個人を励ましてくれている」と全力で勘違いできるテクニックが身についてきている。
人間切羽詰まると、自分に都合よく神経のアンテナが伸びるものだ。
そして、そのセリフと同じくらい、心を奮い立たせてくれるのが、タイミング良く流れてくる90年代末から2000年前半のJ-POP。
浜崎あゆみが「poker face」でデビューした1998年から「M」発売の2000年は、文字通りJ-POP全盛期。語りたい歌はアルプス一万尺くらいある。
しかしキリがないので、ドラマ内で流れそうな楽曲、同時期にデビューした椎名林檎、宇多田ヒカル、MISIAなど有名どころは各々でチェックしていただくとして、今ではなかなか聴く機会が減った「時代を感じる曲」だけ、ざっくり、本当にざっくりだが紹介していこう!
番組の企画・エンディングから生まれた伝説の名曲たち
●「Timing」(BLACK BISCUITS/1998年)
「ウッチャンナンチャンのウリナリ!!」からの企画ユニット。
当時からタイミングを外しまくっていた私は「ズレた間のワルさも」君のタイミングなのだと慰めてくれるこの歌詞に涙した。そしてなにより、ビビアン・スーがカワイイ。
●「Still for your love」(rumania montevideo/1999年)
「名探偵コナン」のエンディングは名曲の宝庫で、これもその一曲である。
「ルーマニア・モンテビデオ」という長いバンド名ゆえ「ルマモン」と勝手に略したところ、友人に「そんなブルボンのお菓子みたいな名前ちゃう。モンテビや!」と直されたのもいい思い出だ。
●「PURE SNOW」(佐々木ゆう子/1999年)
新時代のスターを生む「ASAYAN」オーディションが大人気。そこから何組もの歌手がデビューしていった。
この曲はサウンドプロデューサーがTM NETWORKの木根尚登さん。むちゃくちゃ甘くて切なくて泣けてくる、隠れた名曲だ!
佐々木ゆう子さんは可愛くて、ASAYAN出身歌手の中でも、すごく記憶に残っている
●「ラストツアー~約束の場所へ~」(Bluem of Youth/1999年)
伝説のバラエティ番組「電波少年」やその兄弟番組も素晴らしい音楽を多く生み出していた。
この曲は「雷波少年」の崖っぷちバンド企画で誕生。世界を働きつつ回り、クッタクタの極限状態でできた曲は、やはり気迫が違うと感動したものだ。
2020.05.31(日)
文=田中 稲
画像=文藝春秋