プロ意識の高い若手俳優揃いの
『十二人の死にたい子どもたち』
——共演の小川紗良さんとは、2年後に公開されたラブコメディ『ウィッチ・フウィッチ』でも再共演されますね。
『イノセント15』のときに、自分のすべてをさらけ出していたので、小川さんの前では恥ずかしさのようなものはなくなっていましたね。だから、コメディとして吹っ切ったお芝居をすることに何の抵抗もありませんでした。
CGとの合成シーンもあったり、撮影期間が短かったりしたのですが、相手役が小川さんで良かったです。最初から息がピッタリでしたし、小川さんは映画監督もやられる方なので、現場では心強かったですね。
——2018年公開の『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』で演じた空気が読めなすぎる主人公の同級生・菊地も印象的でした。
その前の現場が、役者が放つエネルギーについて、どう発信し、どう受け止めるかといったことなど、深く学ばせてもらった『あゝ、荒野』だったんです。
『志乃ちゃん~』の菊地は、自分から全力で発信するキャラだったので、そのことを意識しながら役作りをしました。だから、演じていて面白かったですし、いろんな方から褒めていただけたのは嬉しかったですね。
——2019年公開の『十二人の死にたい子どもたち』では主要キャラの一人・タカヒロを演じました。
ここまで同世代の役者だけで集まる現場もないので、現場に行くのが楽しみでした。
みんな休憩中はワチャワチャしているのに、カメラの前に立つとスイッチが切り替わるんですよ。
そんなプロ意識の高いメンバーの中で、自分が演じるキャラでどこまでやり合えるか? ということはいつも考えていましたし、常に気を張ってないといけない現場なので、1カット撮り終えるごとにドッと疲れていました。
2019.09.06(金)
文=くれい響
写真=佐藤 亘
スタイリスト=鴇田晋哉(Tokita Shinya)
ヘアメイク=Emiy(エミー)