農場見学から始まる
5時間のスペシャルなディナー
![食べることを目的に、「ジ・イン・アット・ベイ・フォーチューン」へ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/4/-/img_54abf47901f9bd091b7e041381a7d5db278696.jpg)
食材が豊富なプリンス・エドワード島のキャッチフレーズはまさに、「Canada’s Food Island」。漁業に加え、農業や酪農が盛んなここは食べ物のクオリティーがとても高く、地産地消が盛んだ。
そんな豊かな島にほれ込んだのが、カナダのスターシェフ、マイケル・スミス。彼は、有名な高級ロッジ「ジ・イン・アット・ベイ・フォーチューン」を購入し、個性派オーベルジュとして再生。コンセプトに惹かれた志の高い若き料理人たちがカナダじゅうから集まり、ここで働いている。
![ナチュラルなインテリアの客室には暖炉を完備。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/1/0/-/img_10b1517f327d647e988f4993fb75a9e7134367.jpg)
「ジ・イン・アット・ベイ・フォーチューン」が位置するのは、島の東部にあるフォーチューンブリッジという村。プリンス・エドワード・アイランド州の州都であり島の中心地であるシャーロットタウンから車を1時間ほど走らせた、のどかな場所にある。
![ダイニングにあるのは長テーブル。ここでリラックスして長い食事時間を楽しむ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/4/5/-/img_45e229e48fb00e823af16357ce4faa74206936.jpg)
この宿を訪れる目的は、ただひとつ。ご馳走を謳歌すること! 庭の畑で育ったハーブや野菜、目の前の海で獲れた牡蠣を使い、炭火でグリルした料理を食べる。といっても、ただテーブルで用意されるものを待つだけではないのが、この宿の特徴だ。
夕食は、ファームツアー(農場見学)、オイスターアワー(庭のグリルと屋内の牡蠣ブッフェコーナーを食べ歩きながら楽しむ時間)、フィースト(ダイニングでのコース料理)の3部構成。トータルすると約5時間。まさに、「食の旅」の始まりだ。
![ファームツアーでは、シェフとともに広大な庭の畑やハウス栽培を見学する。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/0/c/-/img_0cefda48f4e89c483849defaaa092295314296.jpg)
まずは、シェフとともに広大な庭へ。オーガニックで育てる野菜やハーブの畑を見て回る。途中、畑のハーブをもぎとって、その場でむしゃむしゃと味見することも。
![かわいらしいハッピー・ピッグ。人間と同じ食材を食べてすくすくと育っている。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/7/2/-/img_728afe3f06198e1675670b70208f1cf2316067.jpg)
庭では、野菜やハーブにくわえ、子豚も育てている。農場には、ブーブーと鳴きながら走り回るかわいらしい子豚が。レストランで余った食材を食べて贅沢に育つ豚たちは、「ハッピー・ピッグ」と呼ばれている。秋には、おいしいソーセージになってしまうのだけれど。
![牡蠣ブッフェコーナーには、牡蠣に合うカクテルを提供する一角も登場。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/a/c/-/img_ac88ccd8b743c24d586ac46e7c7369bf184995.jpg)
続いて、オイスターアワー。ゲストはドリンクを片手に、室内に用意されたブッフェで牡蠣、屋外のグリルコーナーでタコスやソーセージなどを食べながら自由に スポットを“ハシゴ”する。
牡蠣は、シェフが漁師の船に同乗して選んだもの。とにかく食材のチョイスと凝った演出には驚かされるが、ここでお腹をいっぱいにするわけにはいかない。これらはあくまでもプロローグ。この後においしいコース料理が待っているのだから。
![自家製ソーセージやタコスを屋外のグリルで地ビール片手に楽しむ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/f/-/img_ef79994bfba502edc4c3c8f7ffbd0861318753.jpg)
2018.07.07(土)
文・撮影=芹澤和美