フルコースの宴はサプライズの連続
![庭でシャンパンを開けて乾杯。この後、着席のディナーが始まる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/d/0/-/img_d0634dec75db9e1adb0ebbc78bf3266b166607.jpg)
オイスターアワーを終えたら、いよいよフィースト(宴)と呼ばれるディナーの始まりだ。
右:壁には、パンの説明が。
まずは、「ブレッド・ツリー」と名付けられたメニューから。釜焼きの天然酵母パンに添えられているのは、クリーミーなメープルバターや、レモンとタイムとフレッシュチーズをあわせたクリーム、パテ。まだ1品目というのに、食べ出すと止まらなくなる。
![ボウルに入ったクラムチャウダーをイメージしていたら、こんなユニークな盛り付けで登場。テーマは「近くの海岸にあるもの」。木製プレートの上には、ロブスターの殻や漁師網、地ビールの蓋が。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/c/0/-/img_c017fb88f262791089c1b3610273e1fd197112.jpg)
続いてクラムチャウダー。自家製ベーコン、ムール貝、ホタテなど具だくさんで、食べ応えあり。ワインの種類も豊富だ。濃厚なクラムチャウダーには、さっぱりとしたロゼワインがぴたりと合った。
そしていよいよ、メイン料理。オーブンで焼いたロブスターに、ラディッシュのソースと若芽をあしらった一品は、ありきたりのロブスター料理とは一線を画す味。
ちなみに、今では高級品のロブスターも、かつては家畜の餌にされていた時代もあったのだとか。『赤毛のアン』にもロブスターは登場しない。それが、今ではこれほど立派な料理になるのだから、時代は変わったものだ。
![ピューレはビーツ、にんじん、かぶの3種類。採れたての野菜と一緒に食べる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/2/1/-/img_214ea492a53167255f06172a019ea9fc237320.jpg)
その後に肉料理……と思いきや、野菜が登場。2皿あるうち、「ハーベスト・ボウル」と名付けられた一方には土の上で採れた野菜が、「アース・プレート」と名付けられたもう一方には土の下で採れた野菜のピューレを載せるという、みごとな演出に感動!
右:シェフたちが「お代わりはどう? もっと食べて!」と大皿で配り歩く。
肉料理は、お皿にどーんと葉物野菜と牛肉を載せた一品。シェフたちがお代わりを配ってテーブルを練り歩くカジュアルな雰囲気も楽しい。
楽しく長いディナーを終え、静かな環境でぐっすりと眠った翌日。
![フレッシュジュースとスムージー、シリアル、ホームメイドのパン。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/3/-/img_e310f39f34ac9cdb4c19022625158c2d229944.jpg)
「まだお腹は空いていないから、目覚めのコーヒーだけ飲もうかな」と足を運んだダイニングには、石釜でパンを焼くいい香りが。運ばれてきたスムージーとシリアルも見た目が面白く、朝食もしっかりとたいらげてしまった。
![地鶏の卵で作った目玉焼き。手の込んだ朝食に、朝から幸せな気分になれる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/b/b/-/img_bb8128faa7446d74c7b3ef3d1724f906192491.jpg)
The Inn At Bay Fortune
(ジ・イン・アット・ベイ・フォーチューン)
所在地 758 Route 310, Fortune Bridge, PE
電話番号 0902-687-3745
http://innatbayfortune.com/
プリンス・エドワード島の旅は、ただおいしい、珍しいというだけではない、食の好奇心が存分に刺激される旅でもあった。
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Column
トラベルライターの旅のデジカメ虫干しノート
大都会から秘境まで、世界中を旅してきた女性トラベルライターたちが、デジカメのメモリーの奥に眠らせたまま未公開だった小ネタをお蔵出し。地球は驚きと笑いに満ちている!
2018.07.07(土)
文・撮影=芹澤和美