記憶の中に鮮烈に焼きついている、食べもののシーン。見たことも聞いたこともないもの、よく知っているけれど、魅惑的に描写されていたもの。
その昔、少年少女文学を夢中で読みあさっては、文章の中の料理に想いを巡らせていたという料理ユニット「オカズデザイン」が、想像をふくらませ「ずっと食べたかったあの料理」を作ってみた。
第2回目は『赤毛のアン』『大どろぼうホッツェンプロッツ三たびあらわる』の2作品から。
» 第1回 「そば粉のパンケーキ」&「マカロニと麦のスープ」&「ぶどうパン」
» 第3回 「ライムのピクルス」&「サクランボケーキ」
『赤毛のアン』×いちご水
「これはすごくおいしいいちご水ね、アン。私、いちご水ってこんなにおいしいものだとは知らなかったわ」
『赤毛のアン』より
ルーシー・モード・モンゴメリ作・村岡花子訳(新潮文庫)
● いちごシロップ
「実は今回一番難しかったのがこれ。どう表現するか迷いましたが、原点に戻り、いちごの季節に仕込んだシロップをイメージしました。写真では大人が楽しめるよう、赤ワインで割っています」
◆材料(作りやすい量 500ml瓶1本分)
・いちご:500g
・砂糖:500g
・無農薬の国産レモン(皮をむき、1cmにスライスする):1個
◆作り方
(1) いちごは洗って水気をしっかりふき、へたを取る。
(2) 消毒した密閉瓶にいちごを入れ砂糖をまぶす。レモンも同様に入れる。
(3) 3日くらいして水分があがってきたら、冷蔵庫で保存する。完全にシロップ状になったらいちごとレモンを取り出して完成。水や炭酸で好みの濃さに割って、ドリンクとしてはもちろん、果物をマリネしたりアイスクリームにかけてもおいしい。
2016.01.10(日)
photographs=Shinsaku Kato
styling=Mariko Nakazato