大抜擢された「花男」で学んだこと
――05年のドラマ「花より男子」で美作あきら役を演じ、お茶の間にも知られる存在になりますが、撮影前は先にアジア地域でブームとなっていた台湾版「流星花園」を意識されたのでしょうか?
「流星花園」はスゴい人気があった作品なので、意識してないと言ったらウソになってしまいますが、意識する間もなく、撮影が始まってしまったというのが事実ですね。
それまでは台湾でモデルをやったり、中国のドラマに出ていたんですが、やはり日本でも仕事をしたい思いがずっとありました。
幸運にも映画『大停電の夜に』に続き、「花男」が決まって撮影に入ったんですけど、自分の対応力が足りないというか、ちゃんと芝居も出来ず、自分でいることができない気持ちでした。
自分でもよくわからないんですが、台湾や中国で役を演じているときと気持ちがちょっと違うんです。それで「パート1」の撮影が終わって、自分の周りの環境が変わったとき、演者というものはどういうものなのか、と改めて考えるようになったんです。それまで、軽い気持ちでいたことがよく分かりました。
――翌06年の『不完全恋人』(日本では映画祭のみの上映)を通じて、奥様(中国の女優・史可(シ・カ)さん)と出会われたわけですが、撮影中から運命を感じていたのですか?
彼女との関係は撮影が終わって、離れ離れになってからですね。撮影中は女優さんとして接していましたので、そんな気持ちはなかったです。
2カ月ぐらい撮影が続いて、連絡先を交換して、プライベートで会ってみると……なんか違ったんです。長く接してみて、性格とかも含め、彼女の全体が好きになっていたんです。
2012.03.11(日)
text:Hibiki Kurei
photos:Miki Fukano