島全体に広がる迷宮散策でタイムスリップ!

左:かわいらしいエントランスの警察署。入口では猫がのんびり昼寝をしていた。
右:島の奥に進んでいくと、小道の両側に家が立ち並ぶ光景が続く。島の人達はフレンドリーだが、生活の場であることを忘れず、マナーを守って観光しよう。

 お腹も満たされた後は、島の奥深くまで散策です。水上家屋が連なってできたこのケタム島は、細い路地がいくつも張り巡らされている迷宮のような島。小さな島ではありますが、ホテルや学校、警察といった、人が暮らしていくために必要な施設はひと通り揃っていますし、歩けど歩けど続く、どこか懐かしさの残る町並みを眺めていると、まるでタイムスリップをしたような気分に。

島の中心に建つ中華系寺院。島の人達がひっきりなしに訪れており、島民のコミュニケーションの場であるように見えた。

 島の中心部から奥に進むと、島民の普段の生活風景を垣間見ることができます。立派な中華系の寺院もあり、島の人達がお参りをしてから家路につく姿を見ることができるなど、観光で訪れている私達の傍らで、島民の日々の営みがあることを実感できるのも、この島の魅力のひとつです。

お土産屋さんやホテルでは自転車のレンタルを行っているところもある。ケタム島の細い路地を自在に移動できる自転車はとても便利。

 クアラルンプールから日帰りで訪れることのできる、なんとものどかなケタム島。普段より豪勢なシーフードに舌鼓を打ちつつ、毎日刻まれている島での暮らしをのぞいてみる、そんなのんびりとしたマレーシアの休日も悪くないものです。


マレーシアごはんの会 三浦 菜穂子(みうら なおこ)
「マレーシアごはんの会」にて、マレーシア料理店とコラボしたイベントを企画・開催、マレーシア料理店のサポートを行う。バックパッカーとして1998年にマレーシアを訪れて以来、マレーシア全州を周り、訪馬回数は40回以上にのぼる。ガイドブックには載っていない小さな田舎町を訪れ、のどかなマレーシアの人、ごはん、風景を、写真や体験談を通して広めている。
ブログ http://blog.goo.ne.jp/cintamalaysia

Column

マレーシアごはん偏愛主義!

現地で食べたごはんのおいしさに胸をうたれ、風土と歴史が育んだ食文化のとりことなった女性ふたりによる熱烈レポート。食べた人みんなを笑顔にする、マレーシアごはんのめくるめく世界をたっぷりご堪能ください。

2016.11.04(金)
文・撮影=三浦菜穂子