マレー半島とボルネオ島北部にまたがる常夏の国、マレーシア。実はこの国、知る人ぞ知る美食の国なのです。そこでこの連載では、マレーシアの“おいしいごはん”のとりこになった人たちが集う「マレーシアごはんの会」より、おいしいマレーシア情報をお届け。多様な文化が融け合い、食べた人みんなを笑顔にする、とっておきのマレーシアごはんに出会えますよ。

クアラルンプールから2時間で到着する、その名も「カニ島」

 海に囲まれた南国マレーシア。首都クアラルンプールのあるマレー半島の沖合には、小さな島も点在していますが、今回はその小さな島のひとつ、クアラルンプールからふらりと日帰りで訪れることができる漁村の島「ケタム島」をご紹介します。

海の上に浮かぶようなケタム島。島と言っても、ほとんどが水上家屋とマングローブで構成されている。

 マレー語で「ケタム」は「カニ」。そう、なんと島の名前が「カニ島」! 初めて聞いた時は、なんてかわいい名前! と思ったのでした。漁業や養殖業を営む中華系民族が多く暮らし、その名の通り、カニをはじめとするシーフードを楽しむことができる島。新鮮なシーフードを食べられるとあって、「シーフード食べにケタム島行く?」といった感じでマレーシア人が休日に訪れる島です。

左:ケタム島では昼間からシーフードを食べられるお店が開いている。大勢のほうがリーズナブルに食べられるので、大人数で遊びに行くのがおススメ。
右:島のあちこちで見られる干し魚を作る光景。ケタム島では美味しい乾物をお土産に買う人も多い。

2016.11.04(金)
文・撮影=三浦菜穂子