マレー半島とボルネオ島北部にまたがる常夏の国、マレーシア。実はこの国、知る人ぞ知る美食の国なのです。そこでこの連載では、マレーシアの“おいしいごはん”のとりこになった人たちが集う「マレーシアごはんの会」より、おいしいマレーシア情報をお届け。多様な文化が融け合い、食べた人みんなを笑顔にする、とっておきのマレーシアごはんに出会えますよ。

クアラルンプール、チャイナタウンに食べにいこう!

1880年代、イギリス植民地時代から続く古い町。迷路のように入りくんだ路地には、昔ながらの屋台や露店がひしめきあっている。

 クアラルンプールの中心地にあるチャイナタウン。屋根付きのペタリン通り(Jalan Petaling)を中心に、約200メートル四方に広がるエリア。規模はだいたい横浜の中華街ぐらいです。

笑顔で接客してくれる露店の店主。手作りのパイナップルクッキー、ピーナッツバターパフが、とても美味。
ハン・ルキル通り沿いにあるフードコートの「経済飯」。この店のおかずの種類は圧巻!
同じフードコート内にある「パンミー・ドライ」。もちもちの麺にそぼろ肉とカリカリ煮干しをからめて食べる。

 アジアらしい喧噪に満ちたチャイナタウン。観光地としても有名なので、行ったことがあるという人も多いのでは。実はここ、食いしん坊にはたまらない名店がたくさん!

 三代続くお粥専門店からスーパーではもう売られていない伝統菓子のお店まで。多民族国家マレーシアで、約30%を占める中国系民族が「本国よりもうまい!」と誇りをもつ中国系の料理がずらっと並んでいるのです。

 とにかく色んな種類があるので、ちょこちょこと楽しみながらハシゴするのがおすすめです!

 それでは、スタート! まずは、ペタリン通りと東西に交差する「ハン・ルキル通り(Jalan Hang Lekir)」から歩きましょう。

冬瓜を薄く削って乾煎りし、砂糖をまぶした昔ながらのおやつ。このような伝統菓子にもチャイナタウンでは出会える。

2016.05.27(金)
文=古川 音
撮影=古川 音、三浦菜穂子