ダイニングが充実は嬉しいし、とても重要
右:ビュッフェスタイルの朝食だけで満足できるが、卵料理はやはりつくりたてを注文。出来上がりまで、さほど待つことなく至極満足。
さて、ホテルのレセプションは7階。専用エレベーターにて上がり、チェックインする。6階からの吹き抜けとなる空間は、見晴らしもよく開放的。ちなみに6階には「カフェ・カーディナル」があり、早朝から深夜までいつでも食事ができるので、ビジネスマンにもありがたい。朝食はとりどりのビュッフェ形式だが、もちろんオーダーにも応えてくれて“オ客サマノゴ要望ハ何デモ”かなえてくれる。
部屋に案内されるときに感心したのは、スタッフが自分の名前を名乗ること。もちろんネームプレートは着けているけれど「私の名前はグエンです。本日はようこそ。お部屋にご案内します~」というのはなかなか新鮮。親しさを演出するために、ゲストの名前を呼ぶことはままあるが、これはちょっと意外な展開だった。
27~39階の客室フロアに上がる前に、ほかのダイニングも紹介しておこう。
右:スモークしたホタテとアワビの逸品は、プレゼンテーションもさすが今風。テイスティでありました。
まず要チェックなのが中華の「ザ・ロイヤル・パビリオン」。ミシュランのスターシェフがチームを率いて腕をふるっており、その味はいまやホーチミンセレブの間でも人気が高い。で、このレストランがビルの4階にある。もちろんホテルからも行けるが、ホテルを通らずに直接レストランに入れる仕様。コンプレックスビルならではの便利なつくりだ。
次にイタリアンの「R&J」は地階にある。ここは完全に独立していて、ビルから一度外に出ないと入れない。ちょっと不便さを感じるものの、ここのイタリアンもなかなかの美味。シェフ以下イタリア人チームがナポリから来ていて、イタリアン愛に満ちた料理を提供してくれる。ひとつ突っ込みどころとしては、店名が北イタリアのヴェローナを舞台にする『ロミオとジュリエット』から取った「R&J」だが、シェフは南イタリアかいっ! なのだが、おいしければヨシだ。
この地階のイタリアンに下りるスペースには、「ザ・ロング@タイムズ・スクエア」というカフェがあり、ピザなどの軽食とアルコールも楽しめる。食事を軽く済ませたいときにはたいへん便利。
2015.05.26(火)
文=大沢さつき
撮影=杉山拓也、大沢さつき