オーディションで伝説のピッチャー役に抜擢

――野球以外に趣味があれば教えてください。

 なにも考えず、家の近くをブラブラと散歩することです。あと、僕がMVに出演したフレヤ・リン(林凡)さんや、フィッシュ・リョン(梁静茹)さんといったミュージシャンの方の、癒されるような音楽もよく聴きますね。

――さて、『KANO~1931海の向こうの甲子園~』への出演はオーディションだったようですが、具体的にどのようなことをしたのですか?

 第一条件として「5年以上の野球経験がある」ということがあり、面接ではマー・ジーシアン監督といろいろな話をしたのを覚えています。まず、監督から「この物語を知っていますか?」と聞かれたのですが、僕は嘉義農林学校という名前とそのチームが甲子園に行ったことしか知りませんでした。僕が演じた呉明捷(ご・めいしょう)さんについては後から学びました。監督はそういう話をすることによって、僕たちの個性を見ていたようです。

――実際のポジションはセンターですが、伝説のピッチャーである呉明捷を演じることに関してはどのように思いましたか。

 野球を始めてから、ずっと外野手しかやっていなかったので、最初はピッチングフォームが心配でしたが、マー監督は、僕が演じるにあたり色々調べてくださっていて、すでに頭の中には呉明捷さんの特徴的なフォーム――具体的にいうと、上から大きく振りかぶって投げるというのがあったので、安心しました。

2015.02.06(金)
文=くれい響
撮影=中井菜央