世界を旅する女性トラベルライターが、これまでデジカメのメモリーの奥に眠らせたままだった小ネタをお蔵出しするのがこのコラム。敏腕の4人が、週替わりで登板します。

 第48回は、たかせ藍沙さんがマレーシアのビーチリゾートで遭遇した王子様との秘密の体験を披露します。

「クラブメッド」でのお楽しみはスタッフたちが繰り広げるショー

熱帯雨林に囲まれた高床式マレー建築の客室棟。入り組んだ渡り廊下で繋がっている。

 マレーシア領のマレー半島東海岸クアンタン州にあるチェラティン。その4キロものロングビーチに面して、クラブメッドで最初のエコ・ネイチャーリゾート「クラブメッド チェラティンビーチ」がある。東京ドーム約17個分の80ヘクタールという広大な敷地の、約75%が手つかずの熱帯雨林という、大自然の真っ只中にあるリゾートだ。

左:ビーチに向かおうと客室から降りたら、床下でサルに遭遇! 外出時には客室の窓をロックしないと、かわいいいたずらっ子が侵入することも。
右:スパの充実っぷりも特筆もの。追加料金を支払うことで利用できるメイン棟のスパビレッジ以外に、ビーチ沿いにあるこちらのカバナでのマッサージもお勧めだ。

 高床式のマレー建築で、客室はメイン棟と渡り廊下で繋がっているので、その床下にはサルやオオトカゲなどがやってきたりする。ここは、1979年に、アジアで最初に造られたクラブメッドのリゾートで、厳しい環境基準をクリアし、「グリーングローブ(Green Globe)」のシルバーの認定を受けた。「グリーングローブ」とは、観光関連事業の持続可能性を示す国際基準のこと。2010年にはエコ・ネイチャーリゾートとしてリニューアルオープンした。

メイン棟中央には広々としたプールがある。このプールが夜になるとG.Oショーのステージになることも。

 クラブメッドは、オールインクルーシブスタイルのクラブリゾート。食事はもちろんのこと、ほとんどのアクティビティが旅行代金に含まれていて、お財布を持ち歩く必要がない。また、G.O(ジェントル・オーガナイザー)と呼ばれるスタッフが、スポーツを教えてくれたり、ゲストが楽しく滞在できるように細やかなケアをしたり、時には遊び相手になってくれたりする。「クラブメッド チェラティンビーチ」では、全てのG.Oが環境問題の研修を受けているのも特徴だ。

めくるめくG.Oショーのクライマックス。白い王子様がお姫様のハートを射止めた! この日はプールを舞台にアクロバティックな演技も盛りだくさんだった。

 クラブメッドのお楽しみのひとつに、夕食後のG.Oショーがある。昼間、一緒に遊んでくれたG.Oたちが、ステージの上で歌や踊り、コントを繰り広げてくれる。

 この日は、メイン棟中央にある広々としたプールを最大限に生かした水上ショー。しかも、ふたりの王子様が美しいお姫様に恋をしてしまうというストーリーで、ショーの美しさといい、ドラマチックで切ないストーリー展開といい、観客はショーに釘付けだった。終了時には割れんばかりの大拍手。今まで観たクラブメッドのショーのなかで、私にとって最高に感動したショーとなった。しかも、王子様がとびきりのイケメンなのだから!(笑)

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2014.08.26(火)
文・撮影=たかせ藍沙