赤道の少し上に位置する南国・マレーシア。

 今回はマレーシアの洗練を体感するクアラルンプール、自然に癒されるキャメロン・ハイランド、この2つの街の最高級ホテルにはしごステイ。今まで知らなかったマレーシアの魅力に出会えるはず。

» クアラルンプールの最高級ホテルで古き良き英国統治時代を味わう

不思議な魅力をたたえる爽やかな高原リゾート

Cameron Highlands Resort
(キャメロン・ハイランズ・リゾート)

ロマンティックなホテルが立っているのは、標高1,500メートルの高原。

 マレーシアの洗練と文化を堪能したあとは、癒しの高原へ。マラッカから車で5時間半ほど。曲がりくねった山道を進んでいくと、ある瞬間から空気がガラリと変わり、鳥の歌声や風の音に包まれる。ここ、キャメロン・ハイランドは、英国統治時代にお茶畑として開発され、長く避暑地としても愛されてきた。

ホテルの前がゴルフ場なので、窓からの視界を遮るものが何もなく、開放的。山で冷やされた心地よい風がカーテンを揺らす。

 しかし滞在していると、この高原がただの避暑地ではないことに気づかされる。朝に立ち込める深い霧や、夜の静寂の中にいると、物語の世界に迷い込んだような錯覚に陥る。それもそのはず、ここはかつてタイのシルク王ジム・トンプソンがバカンス中に失踪し、松本清張の小説『熱い絹』の舞台にもなった地。それほど不思議な雰囲気が漂っているのだ。

レストラン「ダイニング・ルーム」で供される、地元産野菜を使用した本格的なフレンチ。

 そんな神秘的な高原では、高原の名前を冠した「キャメロン ハイランズ リゾート」にステイ。カントリースタイルのクラシックなリゾートホテルは、都会からのエスケープにうってつけだ。

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2014.04.27(日)
撮影=橋本 篤
協力=YTLホテルズ

CREA 2014年5月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

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