島のお寿司屋さんには珍しい端正な江戸前スタイルを貫く佐渡の名店「りきすしさわた」。丁寧な仕事ぶりが滲み出ているお寿司が島内外で評判となり、2020年にはミシュランガイド新潟 2020 特別版にも選出されました。

 そんな佐渡の寿司文化を切り開いた第一人者である「りきすしさわた」の店主、中野國広さんが今回の主役です。

» 異色の経歴から「りきすしさわた」を開店
» 朝7時、佐渡市場での仕入れに密着取材
» 仕込みに使う水は井戸水というこだわり


異色の経歴から「りきすしさわた」を開店

 実家がお寿司屋さんという生まれながらのサラブレッドな中野さんですが、学校を卒業した後はシステムプログラマーという異色の道へ。それから数年後、やはり父の背中を追いかけ寿司職人を目指すことに。千葉の寿司割烹で見習いとして働いた後、実家の相川にある「りき寿司」で8年間の修行を経て、1998年にりきすしさわたを開店。以来奥様と二人三脚で店を切り盛りしてきました。

2025.10.01(水)
文=星子莉奈
写真=石川啓次